カテゴリー別アーカイブ: 貝合わせ

リュウキュウサラガイ

また新しい貝を入手したので、ご紹介致します。
リュウキュウサラガイです。
ニッコウガイ科の二枚貝で、以前ご紹介しました「ネコジタザラガイ」
と同種です。

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横幅が3〜4cm程度の小さな貝ですが、縁に入った紫色が上品です。
作品に仕立てましたら、教室でご紹介したいと思います。

やはり綺麗で美しい物が手元にあると、嬉しいものです。
物と人間の関係とは、それが原点ではないでしょうか。


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貝合せ教室 金箔貼り

昨日は、よみうりカルチャー京葉教室で行っている貝合せ教室の
第2回目でした。
今回のカリキュラムは、「金箔を貼る」でした。

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今まで膠で金箔を貼られていた受講者の皆さんに、初めて新うるしで
金箔を貼って頂きました。

成功の秘訣は、ひたすら新うるしの塗り具合にあります。
皆さん慣れていないはずの新うるしの塗りが、とても綺麗に塗れて
いたのには感動しました。

苦戦したのが、やはり金箔の取り回しです。
テレビで職人さんが簡単に金箔を貼られるのをご覧になっている方は
多いと思いますが、想像以上に金箔が薄いので、わずかな風の動きで
思わぬ状態になってしまうのです。

しかし新うるしさえ綺麗に塗れていたら、多少金箔がよれてしまっても
何とかなります。
また修正もそれほど難しくないのが、新うるしのいいところかも
しれません。

膠で金箔を貼るのは難しいとお聞き出来たのは、私としての収穫でした。

 

 


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ゼンナ 磨きました

以前のブログでご紹介しましたが、ハマグリの稚貝は
『ゼンナ』と表示される場合があります。
貝合せの講座用に、このゼンナも磨きました。

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稚貝なので表面の皮膜や蝶番のところも柔らかく、大きい貝よりも
簡単に磨けます。
金箔を貼ったあとは、わさびをのせてお刺身に添えたり、珍味を
のせたりすることも可能ですし、箸置きにしても食卓が華やかに
なるかと思います。

ただし金箔を貼る場合には、小さいが故の工夫が必要です。
教室で確認の上、着手下さい。

ところでハマグリ貝磨きの手順について、戸惑われている方が
いらっしゃるようですので、改めて出だしの手順をご説明致し
ます。
購入なさったら、冷たい出汁でゆっくり加熱して下さい。
(急加熱すると貝殻が割れます。)
貝が開いたら、そのまま出汁の中でゆっくり冷やします。
その後1ヶ月、水に浸します。
この時、蝶番を無理に外さないようにするのも大切です。

水に浸すことによって、皮膜や蝶番が柔らかくなります。
浸さず乾燥させてしまうと、特に蝶番の部分は固くなってしまい、
簡単に落とせなくなってしまいます。
どうぞ浸すのをお忘れないようお願い致します。

ちなみに浸したままにしたら自然に皮膜や蝶番が取れるということは
ありません。
何年浸したとしても、必ず人間の手で加工することが必要です。


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ヒオウギガイ

ハマグリ貝に金箔を貼るカリキュラムを終えられた方に人気
なのが、ヒオウギガイでの貝合せです。
本日は貝合せの講座用に、このヒオウギガイの準備を致しました。

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ヒオウギガイ(檜扇貝)とは、ホタテ貝と同じイタヤガイ科です。
和名は、古代のヒノキ材の薄板を束ねて作った扇である檜扇に例えた
名称です。

画像で、特徴的な赤•橙•黄•紫と鮮やかな色彩がご覧になれるかと
思います。
この色が内側にも反映されているので、作品作りもそれを踏まえて
なさるとよろしいかと思います。

もちろん食用としても販売されていますが、工芸用の貝殻も入手
しやすくなっています。
入手先や、入手後の処理については、教室でご確認下さい。


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ハマグリ貝のキズ

昨日ご紹介した貝合せの講座を受講中の方から、ハマグリ貝のキズに
ついて興味深いお話を聞きました。
この方は貝を入手するため、九十九里浜までお出かけになるそう
です。

こちらでの漁は、船で爪がついた金属枠の網を海底に下ろして、砂の
中の貝を掘り起こすという方法を取っているそうです。
『マンガ』と呼ばれる貝桁網は、爪が並んでいて熊手のようです。

大きい貝は、この網から逃れて成長することを繰り返していますので、
それだけキズがついている確率が高いということになります。

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なぜこの漁法になるかというと、沿岸の砂浜にはハマグリがいなくなって
しまったため、船で沖に出て金属枠の網を使わざるを得ないそうです。

検索してみますと、この原因を潮が早くなったからとの見解を見つけました。
日本沿岸の護岸工事が進んでしまったのが理由です。
その他乱獲や密猟の影響もあるかもしれません。

ハマグリが絶滅危惧種になるのも仕方ない状況です。
それとともにハマグリ貝を美味しく食べて、貝殻を貝合せに仕立てて愛でる
という日本文化も受難の時代になっています。


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ピンチヒッター

今年の始めに貝を磨いていますとブログに書きました。
実はこれは貝合せの講座のピンチヒッターをお引き受け
したからなのです。

この講座は日本画家の先生が講師を務めておられましたので、
絵を描くというのが主眼の講座だったのですが、私は金繕いが
本業ですので、金繕いの講座でお教えしている内容で良ければと
ご提案致しました。

受講中の皆様がこの提案を受入れて下さったので、本日初日を
迎えることが出来ました。

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今まで少しずつ作りためていた作品を持ち込んでいます。
このうち1点をご紹介致します。

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十二単衣が紫色のグラデーションになっています。
原一菜先生が『ゆかりの姫君』と銘をつけて下さいました。

この講座は特殊な事情の為、受講中の方のみを対象として
3回で終了します。
あと2回、よりご満足頂けるよう努力して参ります。


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飾り座布団

貝合せのディスプレイ用に、人形用の座布団(飾り座布団)を
購入してみました。

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画像では青く写ってしまいましたが、紫色のちりめんです。
大きさは15cm角。

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ヒオウギ貝の作品を載せてみました。
何やら格調高く見えます。
物の下に何かを敷くという日本文化に納得です。

貝の表情に合わせて、いろいろ誂えてみたくなってしまいました。


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ハマグリ貝磨き

一年の計は元旦にありと言いますが、今年は新年から
ハマグリ貝磨きをしています。

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金繕いの講座を受講して頂いている方はご存知の通り、金箔の
あしらいを学んで頂くために「貝合せ」の制作をするカリキュラム
があります。
その際のハマグリ貝は、受講して下さっている方々それぞれでご用意
頂いています。

ではなぜ私自身が貝を磨いているのか…少々特殊な事情が生じた為
なのですが、詳細については後日ご報告したいと思います。

貝合せは金箔のあしらいばかりでなく、日本の文化が凝縮されています。
そういうことが学べるよい機会だと思っております。
受講中の皆様にとって貝磨きは大変かと思いますが、どうぞこのような
主旨をお汲み取り頂き、チャレンジして下さると嬉しいです。


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ハマグリ貝の買い出し

貝合せに使用するハマグリ貝の買い出しに、御徒町の吉池さん
出かけました。
吉池さんは現在改築中で、南口に仮店舗があります。

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こちらではグラム売りなので、貝を選ぶこともさせてもらえます。
(ただし他のお客様の邪魔にならないように、手際良く!)
今回年末商戦前だからか、かなりお安い値段で入手出来ました。

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一般的には、ある程度の大きさの貝はお正月までしか出回らないの
ですが、吉池さんでは通年店頭に並んでいます。
貝の購入先に悩まれるようでしたら、お出かけ下さい。


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チサラガイ

新しい貝を入手しました。

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イタヤガイ科のチサラガイです。
別名リュウキュウヒオウギの名の通り、小さなヒオウギ貝といった
感じです。
鮮やかな赤紫色がとても綺麗で、それぞれの貝で微妙な紋様の違いが
楽しめます。

さてこれをどのように加工したのか、お教室でお目にかけたいと
思います。


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