カテゴリー別アーカイブ: 貝合わせ

貝合わせの絵付け

貝合わせの絵付けには、何を使っているのかというご質問を受け
ました。

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私は白狐印の上羽絵惣の角顔彩24色セットを使っています。
ただし少々色を入れ替えて、オリジナルセットになっています。
角顔彩は他に吉祥などのメーカーもありますが、大体¥3,000くらい
です。

画像の右に写っているのは、重皿という重箱のように重ねられる
絵皿で、溶いた絵の具をそのままにして持ち運びが出来るところが
便利です。

あとは筆洗と筆、雑巾くらいを用意すれば制作出来ます。
金箔の場合には絵付け前の膠下地が必要なので、あらかじめ
ご相談下さい。


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使える貝使えない貝

金箔を扱えるように貝合わせをカリキュラムに組み込んで
います。
このためのハマグリ貝は、それぞれご用意頂いていますが、
このところ「この貝は使えますか?」というご質問が続き
ました。

お勧めは、国産のハマグリ貝です。
鹿島灘から九十九里では「チョウセンハマグリ」、
桑名では「ハマグリ」という種類が採れます。

避けたいのが、中国産です。

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地色が黄色なのが、特徴的です。
問題は磨きに強くないこと、柄が縞柄しかないことです。
リーズナブルではありますが、お勧め出来ません。

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購入で間違えやすいのが「ホンビノス貝」です。
商品偽装問題発覚後、ホンビノス貝と表示されているはずですが、
かつては「白ハマグリ」とか「大ハマグリ」などと称して販売
されていました。
地色が白く、深い溝が年輪のように入っていたら、ホンビノス貝
です。
価格も安いと思います。
見分けがつかなかったとお求めになってしまう方が多いので、
ご注意下さい。

日本人は太古からハマグリ貝の形に意味を見出してきました。
貼りやすさ以外に、そういう点でもハマグリ貝をお使い頂きたいので、
同じ2枚貝でもアサリはご遠慮頂いています。

皿貝や、ヒオウギ貝は、ハマグリ貝の次のステップとしてお考え
下さい。


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まばゆい

ハマグリ貝に金箔を貼りました。

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並んでいると、なかなか壮観です。
これがどんな形になるのか、いずれお話ししたいと思います。


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スチールウールたわし お勧め品

ハマグリ貝磨きの仕上げの光沢出しにお勧めしているのが、
アメリカ製の「Brillo(ブリロ)」というものです。

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※含んでいる研磨剤のフレーバーによって色が違います

お手元にあるスチールウールたわしでも構いませんとお話しして
いたのですが、明らかに貝の光沢が違うというお声を頂き、
これからは積極的にお話ししていこうと思います。

光沢がより出る秘密は、スチールウールの肌理細かさにあるようです。
磨き方は教室で実演させて頂きます。

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道具立としては、果物の販売に使われているトレーを利用するのが
便利です。
少し水を入れて洗剤を泡立てればテーブルの上でも作業が可能ですし、
そのまま乾燥させればスチールウールが錆びません。
最終的にはトレーごと処分します。

少々難があるのが、Brilloが入手しづらいことです。
もちろんネットでお求めになれますが、送料が必要だと割高になり
ますし、1箱10個も必要にはならないと思います。

私は「アメリカンファーマシー」というアメリカ製品を扱うドラッグ
ストアで購入しています。
お使いになりたい方は、ご相談下さい。


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ハマグリ貝入りの打菓子

福島のお土産で頂いたハマグリ貝入りの打菓子です。

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中のお菓子も貝がらを形取っていて、可愛らしいです。

貝合わせ制作の為の貝がらの入手先として、このように入れ物と
されているのを利用するという方法もあるかと思います。

画像の貝は、正三角形に近い形からいって関東地方で手に入りやすい
「チョウセンハマグリ」ではなく、桑名産の「ハマグリ」と思われます。
大きさは縦6.5cm 横7.5cm と少々小振りです。

表皮は取り除かれていますが、蝶番が残っていますので、いずれにしろ
磨き直しは必要です。

参考までに販売先は会津若松の「長門屋本店」です。


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貝磨き 誘惑に負けないで

貝合わせ制作のカリキュラムでは、まずご自身でハマグリ貝を
召し上がって頂くところから始まります。
その後水に1か月以上浸けて頂きます。

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そうすると画像のように表皮が水膨れのようになってきて、いかにも
めくれそうになります。
しかし、ここで誘惑に負けないで下さい。
どのように作業していくのか、教室で確認して頂きたいのです。

というのも表皮がないのに水に浸し続けると、もっと厄介なものが
貝の表面に付着します。
もちろん貝がダメになってしまうわけではありませんが、面倒な作業が
待っています。

敢えて面倒な作業に挑んでみたいという方はいらっしゃらないと思います
ので、どうぞ誘惑に負けないようお願いします。


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ハマグリ貝の数え方

金繕いのカリキュラムの中に金箔の練習のために「貝合せ」の
制作が組み込まれています。
ハマグリ貝はご自分で準備して頂くのですが、最低2組とお願い
しています。

さてこの2組ですが、どのように数えておられますか?

A.2枚貝の片貝を1枚と数える(下の画像の状態で2組)
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B.2枚貝セットで1組と考える(下の画像で2組)
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正解はご存知の通り B です。
しかし意外にAと考えられる方が多いのです。
ご親切に貝の準備がまだの方に、自分は2組(実際は片貝の2枚)の
準備があるのでと譲られようとされたりします。

古来から日本人は、ハマグリ貝は対になるものしか合わないことに
意味を見いだしてきました。
現代ではハマグリ貝は特に意識しないものになっているかもしれません。
それでもそういう文化であったことは大切にしたいと思っています。
ですので数を数える際には、是非2枚貝のセットで何組とお考え下さい。


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貝の中の雛

NHK文化センター柏教室で、ハマグリ貝の中に雛飾りをあしらった
ものをお持ち下さった方がおられました。

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30年ほど前のものなのだそうですが、男雛と女雛が片貝に重なるように
して入っています。

このようなものを拝見しますと、ハマグリ貝と雛飾りの関係性の深さ
がわかるような気がします。


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桜の貝絵

NHK文化センター柏教室日曜クラスのUさんの作品を
ご紹介致します。
金箔を貼った貝に桜を描いて下さいました。

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カリキュラムでは金箔の扱いを練習するためにハマグリ貝に
金箔を貼って頂いています。
ご希望があれば、これに絵を描くご指導もしております。

Uさんは顔彩の使い方から始め、構図の取り方、桜の描き方
と練習を進め、完成に至りました。
しだれ桜を題材とし、上品な作品に仕上がったと思います。
そして絵を描くというのが楽しくなって頂いたのが、何よりの
成果ではないかと思います。

貝絵には日本文化を背景にしたセオリーがあります。
もちろんご自身のフィーリングで描いて頂いても構いませんが、
せっかく教室に来て頂いているのですから、これを機会に
そのセオリーを踏まえた制作をして頂ければと思っております。

貝香合に仕立てた場合、茶道の流儀によってはあしらい方に
異存がある方がおられます。
しかし陰陽など日本文化をもとにしてご説明しておりますので、
ご自身の流儀の主張は心の内に収めて、お聞き頂けたら幸いです。


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三春の貝香合

少し前のブログで珍しいご依頼を受けましたと書きました。
それをご依頼主のお許しを頂いたので、お目にかけたいと
思います。

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ご依頼は、茶人であるご依頼主様が茶事のおみやげに頂いた
ハマグリ貝に「桜•梅•桃」を描いて欲しいというものでした。
返礼の茶事に貝香合として仕立てるためです。

お引き受けしたのは、このように特別に誂えるというお考えが
素晴らしいと思ったことと、返礼の茶事を受けられるお客様が
東日本大震災で被害を受けられた福島の方だということです。

なぜ「桜•梅•桃」の3種の花を要望されたかというと、福島は
春にこの三つが同時に咲くからなのです。
それぞれの花の格に応じて男貝•女貝に配置しました。
特に桜は福島の銘木•滝桜です。

書き込んだ書は、
「見わたせば 柳桜をこきまぜて 宮こぞ春の 錦なりける」
という古今和歌集の素性法師の歌です。
春爛漫らしい歌として、本歌取りしました。

ご依頼主様が喜んで下さったのは前のブログに書いた通りですが、
お客様がすぐご自分の差し上げた貝だと気がつき、言葉を詰まら
せるほど喜ばれたとお聞きしました。

ご依頼主様の一期一会を大切にされるお茶事のお手伝いが出来た
こと、東日本大震災に遭われたお客様のお気持ちを少しでも
お慰め出来たのではないかと思うと、本当に満たされた気持ちに
なりました。
このご縁に感謝です。


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