カテゴリー別アーカイブ: 植物•スケッチ
トクサの状態
今年、春が来る前にトクサを刈り取られたと思います。
乾燥後のトクサの状態について質問が多かったのが、例年と様子が
違うというものです。
画像の左側が理想の状態です。
乾燥させても、しっかりと円筒形が維持されています。
ご質問が多かったのが右側のように萎んでしまった状態になってしまった
が、どうしてなのかという内容です。
なぜこの状態になるかというとトクサの壁が薄くて、乾燥させると萎んで
しまうからなのです。
近年エルニーニョ現象が続き酷暑が厳しかったせいか、トクサの生育も
影響を受けています。
壁がしっかり育たないうちに刈り取り時期を迎えてしまったのでしょう。
萎んでいる状態でも道具として使うことは可能です。
既に乾燥された方はそのままお使いになっても差し支えありません。
今後の対策としては寒さに当たってケイ酸の結晶化が進んでも硬くならない
場合は刈り取らず、さらに育てるのをお勧めします。
越年しているうちにしっかりしたトクサになるはずです。
ちなみにトクサは道具としてお使いになる場合は、20~30分水に浸して下さい。
トクサ自体が柔らかくなり、冬場の乾燥した時期でも粉砕してしまうことは
ありません。
また水が緩衝材になり、より磨いている面がツルツルになりますし、目詰まりも
防ぐことが出来ます。
芍薬の花活け
今年の春は桜といい、花の開花が早いようです。
先日、花活けのお稽古で使った芍薬も本来は5月の花です。
一重の和芍薬は赤紫色が鮮やかで、白のモッコウバラとの合わせが美しい
花活けになりました。
お稽古のタイミングで金繕いの教室にいらっしゃる方の中には我が家には
「いつも花がない」とおっしゃる方もおられます。
時々ブログにも紹介しているので気が付かれたかもしれませんが、実は
11年以上、千家古流の花活けのお稽古をしています。
とてもとても全景をお見せするほどの腕前ではないので、いつも部分の
画像で誤魔化していますが(笑)
先日の柏教室は家庭の事情で急遽お休みを頂いてしまいました。
ご受講の皆様には本当にご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。
明日のユーカリが丘教室から復活致します。
どうぞ宜しくお願い致します。
花の季節 2021
桜を始め、次々花が咲いて春を実感する季節になりました。
近隣の農家さんが畑で栽培しているチューリップです。
作物の連作を避けてかと思いますが、近隣へのサービスもある
のではないかと考えています。
昨年の今頃は緊急事態宣言で巣篭もり生活になり、買い物のついでに
花のスケッチをする日々でした。
未だコロナ禍の渦中にはありますが、昨年とは違う生活の中で花を
見ることが出来ていることに感慨深くなりました。
昨年春からお休みしていた西登戸教室もいよいよ5月から再始動する
ことになりました。
しっかり対策をしながら少しずつでも日常が取り戻せることを嬉しく
思っています。
トクサの旅立ち
新芽が出る前がトクサの刈り時です。
途中から切ったとしても、そこから新たに伸びてくるわけではないので、
しっかり根元から切ります。
その後、細ずぎるものや痛んだものを取り除いて箱に平に干します。
干す場所は日当たりが良く、通風もある室内で構いません。
時々混ぜて天地を変えるようにします。
影干しや束ねて干すと、後でカビが発生する場合がありますので、
気をつけて下さい。
このところ、どのくらいの期間干せば良いのかという質問を多く受けます。
干す期間は1週間程度で構いません。
切った時にお分かりになるかと思いますが、トクサはかなりの水分を含んで
います。
これが飛べばいいのです。
同じく質問が多いのが色の問題です。
この件は干す期間と同様、これまでのブログで何回も取り上げていますが、
緑色のままで構わないというのが正解です。
道具としては枯れ色になる必要はないからです。
自宅マンションが4月から大規模改修に入るので、刈り取った後の鉢を
生徒さんが預かって下さいました。
手前の鉢3つが私のものです。
引き取りに伺う時には新芽がある程度大きくなっていると思います。
ヤシャブシ
先日、花生けのお稽古で「ヤシャブシ」を使いました。
ヤシャブシはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木ですが、果穂がクリスマス
リースに使われているので、そちらの方がご記憶にあるかと思います。
この果穂は頻繁ではありませんが金繕いに使用する場合があります。
どう使うのか興味のある方は教室でご質問下さい。
花生けで使用した枝ですが、小さい果穂に見える部分は今後花芽になると
聞いたので保存しています。
しかし花粉症の原因になるとの情報を得たので、花穂が開くのは避けた方が
良さそうです。
トクサの寒さ焼け
自宅で栽培しているトクサですが、しっかり寒さに当てて硬くしようと
今年はまだ刈らずにいます。
それが寒さに当たって赤茶色に変色してきました。
これは枯れた訳ではないので、刈らずに春を迎えるとまた緑色に戻ります。
心配されている方はどうぞご安心下さい。
草木染め 蘇芳
紫色を染めたくて、蘇芳染めにチャレンジしました。
蘇芳はインド〜マレー半島原産のマメ科の小高木です。
その芯材を細かく砕いたものが、草木染め材料として販売されて
います。
不織布の袋に入れて煮出します。
赤ワインのような染液が取れました。
一番右に写っているのが蘇芳のみで染めたシルクです。
あらかじめ玉ねぎの皮で黄色に染めたものとかけ合わせると一番左の
オレンジ色になりました。
狙いの紫がどうなったかというと、渋い紫に染め上がりました。
先日の生藍染めの青との掛け合わせです。
4枚染めてから投入したので、蘇芳の効果が薄かったかもしれません。
蘇芳は乾燥させておけば再利用が可能とのことなので、また生藍染め
との掛け合わせにチャレンジしてみたいと思います。
ちょっとビックリな仕上がりになったのが、これ。
先日、生藍染めで紺と白のストライプに染まっていたのが、蘇芳を
かけたら茶とピンクになってしまいました。
これはこれで面白いかなと自己満足。
経験が少ないので何が起こるかわからず手探りでやっています。
金繕いと違い、やり直しが効かないところはスリリングですね。
トクサの脇芽
トクサは傷が付くと、脇芽が出る性質があります。
今年は風が強い日が多かったせいか、例年より脇芽が多いようです。
脇芽が出ると本数が増えてお得な感じがするかもしれませんが、これは
決して太くなることはありません。
私は元々のものがしっかり育って欲しいので、脇芽が出ると取ってしまいます。
ただ道具として使う場合に問題にはなりませんので、お好みの育て方で
良いかと思います。
突然!生藍染め2020 その2
先般、ピラティスのレッスンを受けているMidori先生から藍の葉を
頂いて、思いがけず生藍染めが出来た話をアップしました。
また藍が育ったとのことで葉を頂き、2回目の生藍染めが出来ました。
今回の趣旨は紫色を染める為、淡く青を染めておくつもりでした。
しかし思ったより濃く染まっています。
淡く染める為に染液に浸す時間を短くしたのですが、どうやら出だしで
染まる色が決まるのか、画像の左右で浸す時間が倍ほど違うのに
全く同じ感じです。
淡く染めたい場合は葉の量を減らすのが正解だったのかもしれません。
これもいい教訓と考えることにします。
もう1点はシルクとレーヨンがストライプで入っているストール生地
です。
レーヨンが生藍では染まらないので、しっかりストライプが出ます。
元々シルクの色が生成りなので、紺色気味に染まるのは織り込み済み。
これも赤系の色を染めて、変化を見るつもりです。
あとは赤系の染め具合で変化が出る予定。
お盆休みの晴天の日を狙います。