カテゴリー別アーカイブ: 展覧会•イベント
特別展 光悦
現在、五島美術館で行われている『特別展 光悦 – 桃山の古典』に
行って来ました。
光悦は皆様ご存知の通り江戸時代初期に活躍した文化人で、琳派を
構成する一人でもあります。
この展覧会は、あらためて書跡・陶芸・漆芸・出版などの作品について
検証し、光悦の事績を再現、その人物像に迫るとしています。
私が特に拝見したかったのは、赤楽茶碗の雪峯です。
胴が丸い器形は、愛らしいと言えるくらいです。
そこに最大幅1cm、最深5mmはあろうかと思われる深い窯疵が
刻まれて、金による繕いがなされています。
この疵は、細かになりながらも側面から背面につながっていきます。
お茶碗は20点展示されていますが、やはり『雪峯』の存在感は群を
抜いていました。
その他、金繕いを学ばれる方ならば『赤楽茶碗 乙御前』も必見です。
色漆による漆繕いがご覧になれます。
会期は12月1日(日)まで。
会場は、かなり賑わっています。
“書” Exhibition 2013
友人のKさんが出展された、“書” Exhibition を拝見しに
代官山まで出かけてきました。
私は先生のお手本を見ながら書く「臨書」が精一杯ですが、こちらでは
アートとしての書が拝見出来ました。
先生がそれぞれの方の個性を生かした指導をなさるそうで、皆様個性的な
作品を発表されており、教室の楽しそうな雰囲気まで見えるような
展覧会でした。
私も将来はこのようなアートに挑戦したいと思いました。
代官山には久しぶりに行きましたので、会場周辺の景色を
ご覧下さい。
つわぶきの花
第7回国際交流展
原一菜(いちな)先生が作品を出展されている国際交流展に
行ってきました。
「日本の伝統の技と心」を伝える活動を続け、世界各国との
文化交流を行ってきた日本伝統文化国際交流協会主催の展覧会です。
会員の研究結果の発表の場になっており、華道、書道、陶芸など
の他、津軽こぎん刺しや日本刺繍、絽刺しなどの手工芸も
あります。
原先生は、草木染めの着物と、金繕いの作品を出展されておられ
ましたので、ご紹介致します。
雲状にたなびく紫色の部分が、国産の自生ムラサキで染められたところ
です。
国産の自生ムラサキで染色されるのは、原先生お一人です。
いにしえの日本では紫は禁色と呼ばれ、高貴な方しか身につけられない
色でした。
照明を消しますと紫色の部分が、まるで蛍光色のように浮かび上がって
きます。
おそらく薄暗かったであろう宮中で、この衣は輝いて見えたことでしょう。
このようなところに禁色であった所以があらわれていると、原先生は
おっしゃいます。
さすがに会場で照明を消すことはで出来ませんが、貴重なムラサキ染めを
ご覧になって頂きたいと思います。
もう1点展示されているのが、金繕いの作品です。
こちらは先生の著書「金繕い工房」にも掲載されておりますので、
ご存知の方もいらっしゃると思います。
実物を拝見出来るよい機会です。
会期は20日(日)まで。
池袋の東京芸術劇場 5階の展示ギャラリー1で行われています。
大古瀬 和美 展
友人のアーティスト 大古瀬 和美さんの4年振りの個展が
今日からギャラリー砂翁&トモスで始まりました。
会場の様子です。
「今」を大切に思う気持ちから制作された作品は、どれも美しい色彩に
彩られています。
特に今回はぎりぎりまで手を入れられたそうで、重ねられることによって
生まれた色彩に、物事を深く考え表現するという大古瀬さんの真摯な
姿勢が現れているように思います。
私が大古瀬さんの作品が好きなところは、もちろんシンプルな構成が
自分の好みに合っているところもありますが、見る側の人間の
気持ちやコンディションによって様々な変化を見せてくれるところ
です。
アーティスト側の気持ちの発露ではなく、見る側を許容してくれる深さが
大古瀬さんの作品にはあります。
だからこそ生活の場にしっくり納まってくれるのではないでしょうか。
あえて画像は引きの物のみにしました。
是非会場にお出かけになって、じっくり近くでご覧になって下さい。
色彩の深さに、引き込まれると思います。
ちなみに今回の作品の中で私が気に入ったのは、1階の奥にある
シックな色彩の作品群です。
一見、レトロなモノクローム写真のようですが、こちらも複雑な
色合いが隠れています。
私自身もいい刺激をもらって、よい1日になりました。
100年前のピアノ
ボランティアの関係で、横浜の山手西洋館に行ってきました。
西洋館では8月末までサマーコンサートが行われています。
その中でも特にご紹介したいのが、ブラフ18番館です。
こちらには100年前のピアノがあります。
製造は『松本楽器』。
明治21年創業で、その技術力が高い評価を受けていました。
燭台がついている外観からも、100年の経過を感じることが出来ます。
コンサートは、このピアノが置かれているサロンで行われています。
漆喰壁の洋館に響き渡る100年前のピアノの音色は温かく、来館者
ばかりでなく、演奏者をも魅了しています。
なおブラフ18番館でのコンサートは、サマーコンサート以外でも
通年毎週土曜日の14時から『サロンコンサート』として行われています。
(演奏者によっては、ピアノを使わない場合があります。
あらかじめご確認の上、お出かけ下さい。)
100年前のピアノの音色をお聞きになってみませんか?
希望 vol.7
以前にもご紹介しましたが、アーティストの大古瀬和美さんが参加
されている「希望 vol.7」と題された展覧会に行ってきました。
画像は大古瀬さんの作品です。
この展覧会は売上金の一部を岩手県の子ども環境研究所「森と風の
学校」に寄付されるため、作品が1万円以下と大変リーズナブルな
価格で提供されています。
しかし参加アーティストの皆さんの作品はとてもクオリティーが高く、
チャリティーの域を越えています。
ギャラリーのオーナーのお話ですと、アーティストの方々はこの展覧会で
新しい試みをされているそうで、そういう意味でも価値があるのでは
ないでしょうか?
今回はドローイング、版画、写真などの平面の作品ばかりではなく、
オブジェ、アクセサリーなどの立体作品も多く、バラエティーに富んだ
作品群になっており、見るだけでも楽しめます。
日本橋にお出かけの際には、足をのばして頂ければ幸いです。
よみうりカルチャー川口 公開講座
6月27日に、よみうりカルチャー川口教室で行われた公開講座の
様子です。
今回は自分のPCを持ち込んで、金つぎ•銀つぎの歴史について
お話させて頂きました。
蒔絵の手順を説明しているところです。
皆様、熱心に制作されていました。
完成した作品です。
いつもながら思うのですが、皆様それぞれ個性のある作品を
短い時間で制作されます。
参加して下さった方々は、ご自分の気に入った器を修復したい
というお気持ちが強く、「金つぎ•銀つぎ」に期待されて
いるのがとても嬉しかったです。
公開講座自体も楽しんで頂けたようで、本当に講師冥利につきる
1日でした。
古染付と祥瑞
出光美術館で行われている「古染付と祥瑞」展に行ってきました。
古染付と祥瑞はいずれも中国明代(17世紀)に日本の茶人からの注文で
作られたと言われる磁器です。
古染付は粗悪な雑器といえるくらいの製品で、釉薬と胎土の活着が
悪く外れてしまっている部分があります。
これを日本の茶人は“虫喰い”と言って珍重するのです。
日本の美濃焼を模したとも考えれますが、器形は厚みがあり、ゆらぎも
大きいです。
絵付けも揃いの5客なのに動物の絵はバラバラだし、柄が変わってしまって
いたりと、鄙びた感じがします。
古来中国からの影響を多大に受けて来た日本文化ですが、 古染付と祥瑞は
明らかに中国と違うものになっています。
これを一言で言ってしまえば“侘び•寂び”なのでしょうが、それに至った
日本人の感性を考えずにはいられません。
未だに解明されていない生産地の窯址、日本からの注文メカニズムとともに
興味深い展覧会でした。
会期は6月30日(日)まで。
山手西洋館 花と器のハーモニー2013
横浜の山手西洋館で行われている「花と器のハーモニー2013」
というイベントのボランティア撮影に行って来ました。
山手111番館 おもてなしのこころ〜愛する横浜へようこそ〜
横浜市イギリス館 GREEN HOTEL
山手234番館 〜海風に誘われて〜
エリスマン邸 白い森 – White Forest –
ベーリック•ホール Rose Style 〜薔薇の香る癒しの散歩道〜
外交官の家 麗しきバラの館 〜 グランプリ受賞作
ブラフ18番館 「愉楽」 – YURAKU –
例年にない感じのディスプレイが多く、毎年拝見している私も
楽しめました。
イベントは、9日(日)までです。
晴天が続くようですので、横浜•山手の散策を是非。
ハンドメイド マルシェに行く
先日ご紹介した『ハンドメイド マルシェ 2013』に昨日
行ってきました。
会場になったパシフィコ横浜です。
みなとみらい地区の最先端にあります。
空と建物の屋根の対比がおもしろいと思い、撮影してみました。
Auntyさんのブースです。
作品は1点ものばかりで、バラエティーに富んでいます。
ディスプレイにもセンスの良さを感じます。
会場内はアクセサリーだけでなく、革製品、布小物、けしごむはんこ
といった作品から、イラストなどのアートもあります。
またジャムなどの食品もあり、1000を越えるという出展数は、さすがに
見応えがありました。
日曜日の今日は、さらにたくさんの来場者で賑わっていることと思います。