ミニサイズ

高さ6cm弱、3.7mlのミニサイズのタバスコをNHK文化センター千葉
教室のYさんから頂きました。

巷ではミニサイズのものが流行っているそうで、私もミニサイズのカッター
など持っています。
しかしタバスコにもミニサイズがあるとは思いませんでした。
どうやら持ち歩いて使う用途のようです。

ところで頂戴したのはタバスコが金繕いの道具だからです。
すでに教室でお使いになった方もおられます。

何に使うのかは教室でご質問下さい。
ヒントは何かの代用として使うということです。


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一輪挿しの金繕い

NHK文化センター柏教室のMさんの作品をご紹介致します。
一輪挿しの割れの接着です。

頚部が割れてしまっていました。
接着後、欠損を埋め、銀泥で仕上げられています。

まだ銀泥が仕上げ立てで白いので、一輪挿しの元の柄と合っています。
これが硫化してくると地の色に合ってくるので、目立たなくなると思います。

このように銀泥の場合は変化を想定して仕上げるのが大切ですが、変化を
楽しめる仕上げでもあります。

現状の白い状態でもとても綺麗なので、撮影させて頂きました。


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サロネーゼとは言えない

自宅で教室を開いている人を「サロネーゼ」と言うそうです。
私もそういう意味ではサロネーゼと言えるかもしれませんが、
自分としてはそんな自覚はありません。

教室にご参加の方は講座時間直前にお見えになり、終了時間が来ると
手早くお帰りになります。
講座終了後に優雅にお茶という感じではなく、皆様金繕いの作業に
集中なさっている感じです。

私としての自慢はご参加の方が皆様とても人柄がいい方ばかりだと
いうことです。
住む場所もお仕事も今までの経緯も全く違う方々の集まりなのに、教室では
和やかにおしゃべりされています。

現在、工房の教室は本漆のクラスは満席です。
新うるしのクラスが第2月曜日に行っているクラスに空席があります。
見学も受け入れておりますので、ご興味のある方は「コンタクト」の
ページからご連絡下さい。
講座の開始はいつからでも結構です。
ご連絡お待ちしております。


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渺渺展2019

6月は日本画家の友人達がグループ展を行うので、お誘いが楽しみな季節です。
廣瀬佐紀子さんが参加している「渺渺展」に出かけてきました。

渺渺展は様々な場で活躍する日本画若手作家の集まりによる展覧会です。
お互いテクニックなど情報交換も出来、作家同士でも貴重な体験になる
と聞いています。

廣瀬佐紀子さんの作品です。
迫力ある山の風景ですが、単にあるがままを描いたとは言えません。
廣瀬さんの画力と筆致の力強さがなければ、この表現は出来ないと思います。

渺渺展は本展と小作品展、素描展の3箇所で構成されています。
この3つを見ると作家がどのようにして本作に達したのか、過程や思考の経過を
辿れるようになっています。
ちなみに私は本展の大作を見てから素描、小作品と回りました。

会期は明日9日までです。
直前のレポートで申し訳ありませんが、銀座にお出かけの方は是非お立ち寄り
下さい。


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横浜山手西洋館 花と器のハーモニー2019

毎年出かけている横浜山手西洋館のイベントに出かけてきました。
今年のテーマは「開港160年 山手今昔 想いを馳せて…」です。

●山手111番館 classical1926〜modern2019

●横浜市イギリス館 moment  of  life

●山手234番館 横浜の花文化

●エリスマン邸 ユリの架け橋

●ベーリック・ホール Jeux  de  Fleurs  -花遊び-

●外交官の家 花浪漫 ー和洋折衷花ー

●ブラフ18番館 flowers  born  from  wood

全体の感想としては、かなり満足感があったと言えます。
館それぞれが鮮やかな花の色に飾られていて楽しめました。
特に男性の華道家が多かったせいか、空間をダイナミックに使った花活けが
印象的でした。

私なりのベストを選ぶとすれば、横浜市イギリス館でしょうか。
色合いが綺麗だったことと、寝室のコーディネートが今までにない感じで
記憶に残りました。

会期は今週末9日日曜日までです。
周辺の港の見える丘公園や山手イタリア山公園も花がいっぱいですので、
散策も楽しいかと思います。
是非お出かけ下さい。


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福々しいトクサの新芽

ピラティスを教えて頂いているMidori先生から譲って頂いたトクサが
福々しい新芽を出しています。

大トクサに見間違えたのかと思うほど立派な新芽なので、思わずMidori先生に
遺伝子が違うのですか?と質問してしまいました。
勿論、遺伝子の違いではなくて、Midori先生が私に株を渡す前にしっかり肥料を
与えていたからなのです。

総じて地植えより鉢植えの株の方が育ちがはかどらないものなのですが、肥料の
効果がこれほどとは思いませんでした。

トクサの育て方については、お悩みの方が多いので、しっかりMidorim先生に
ご教示頂き、皆様にもお伝えしたいと思います。


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輪花を復元

NHK文化センター柏教室のKさんの作品をご紹介致します。
輪花の大鉢の金繕いです。


器の縁が花びらのような形態になったものを輪花と言います。
Kさんの作品は陶器の大鉢で、ゆったりとした形ではあるものの、大きく
破損した部分を元の形を想像しながら復元するのは大変でした。
しかし根気よく作業され、きっちり形を復元されました。

大きな面積であるがゆえに、仕上げも色々試行錯誤されましたが、結局
シンプルに銀泥仕上げとし、少々硫化させたところで完成となりました。

一菜会では欠損を木片で補うことを旨としています。
これは木の加工がしやすいことが大きい理由ではありますが、古い金繕いを
再修復すると木片がベースにあったことに由来します。

木片で金繕いすると隙間が出るのではないかと心配される方もおられます。
もちろん完璧に隙間なし埋められますとは言い難いところはありますが、
これは本漆の錆漆や刻芋漆でも同様かと思われます。

欠損に隙間があった場合、問題になるのは電子レンジをかけた場合です。
わずかな空間の空気が膨張して破裂するかもしれませんが、そもそも金繕い
(金継ぎ)したものはスパークしてしまうので、電子レンジにはかけられません。
よって問題はないと言ってしまって良いかと考えています。

何より木片と漆のたった2つの素材で形成するので、シンプルです。
シンプルなものが最も強いし、形も作りやすい。
最高の手段だと自信を持ってお教えしております。

Kさんの作品はお友達のところへ帰ります。
大きく破損した時点で諦められていたかと思いますが、きっと新たな魅力に
驚かれると思います。


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使ってこそ花

藤那海工房 西登戸教室のOさんがご自身で金繕いされた大鉢に
お食事を盛られた画像を送って下さったので、ご紹介したいと
思います。


春にタケノコご飯と天ぷらを盛られているのですが、木の芽などの緑と
金泥の仕上げが冴えて、とても美しいと思います。

後世に伝えるものとして破損個所をわからなく直す西洋の陶磁器の修復と
違い、日本の金繕い(金継ぎ)は再び使うことを目的としています。
Oさんの大鉢は完品とは違う美しさを持って、使う喜びが増したと思います。

金繕いを習っている方、これからやってみようかという方には、ぜひOさん
の作品のように新たな姿に生まれ変わった器を使う喜びを感じて頂きたいと
思っています。

Oさん、画像の送付をありがとうございました。


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藍の発芽2019

先日蒔いた藍の種が芽を出しました。

発芽時期は種を蒔いてから7〜10日なのですが、それを守ってきっちり
7日後から発芽しだしました。

11日目に当たる今日までで何と100%の発芽率でした。
しかし発芽時点で後々大きく育つものは双葉からして大きいのですが、あまり
大きくないものは小さいままです。

最終的には6株でいいのですが、念の為、さらに8粒蒔いてみました。
昨年は天候によってアクシデントがあったので、時期をずらして種を蒔くのが
防御策になるかと考えています。

さて、どうなるか。
あまり神経質にならずに観察したいと思います。


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蘭鉢の金繕い

NHK文化センター 柏教室のMさんの作品をご紹介致します。
蘭鉢の金繕いです。
昨年、雑誌「盆栽世界」に掲載して頂いたように、植木鉢の修復も
出来ます。


内側に金泥の仕上げがありますが、外側は元の色に合わせて漆繕いを
行ったので、どこが破損しているかわからなくなっています。
実は縁のあたりがボロボロに割れて、破片が失われていた部分もあった
のです。

表の色が鮮やかで新うるしの色が合わせやすかったのもありますが、
ボロボロの状態を根気よく埋められたMさんの作業の成果でもあります。

陶磁器という意味では蘭鉢も盆栽鉢も一緒です。
お気に召している鉢でしたら金繕いを考えられてもよろしいのでは
ないでしょうか?


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