憧れの繊細な線

NHK学園市川オープンスクールのKさんの作品をご紹介致します。
ひびを金泥で仕上げられていますが、画像の通り完璧な美しい細線です。


青磁色の釉薬に金泥が映えて、線の美しさを引き立てています。
教室内の皆様からため息が漏れるほどでした。

しかしKさんも一足飛びにこの仕上げが出来るようになった訳ではありません。
線の引き方のコツを聞き、何度も練習し、何個も仕上げをして、このレベルに
なったのです。
1個につき1回しか仕上げない、数個しか仕上げたことがないという状態では
当然このレベルは望みようがありません。

厳しいようですが、美しい仕上げをしたいようであれば練習あるのみ、経験
あるのみです。

せっかく手間をかけて金繕いをなさっているのです。
「私、大丈夫です。」とおっしゃらず、より美しい仕上げを目指されませんか?


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希望展vol.14

毎日、新型コロナウィルスの報道に触れ、行動が制限される中、
「コロナ鬱」などの言葉も生まれているようです。
そんな渦中ですが、十分対策をした上で「希望展vol.14」に出かけて
きました。

このブログでも開催されるたびに、ご紹介してきました。
今年は33名ものアーティストの方々の作品が展示されます。
売上金の一部は3月11日に東日本大震災の被災地の方々へキャンドルを
送る活動費に充てられます。




この展覧会自体、寄付を目的としているので、作品が手に入れやすい価格に
設定されています。
それもあってご自宅に飾りやすい小さいサイズになっているので、アートを
飾りたいという初心者の方には最適かと思います。

アーティストの方々も日頃なさっていない技法や実験的な試みをしているなど
新しい面を見られるのも面白いところです。

友人の大古瀬和美さんの作品です。
毎回、添文を楽しみにしているのですが、今回は面白い物語になっています。
美しい色彩と一緒にご覧頂きたいと思います。

今回の希望展は12日(木)までの予定が延長される可能性もあるようです。
ギャラリーに人が密集することはありませんので、新型コロナウィルスの
対策をされつつ足をお運び頂けたら嬉しいです。


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梅の枝に見立てる

NHK学園市川オープンスクールのSさんの作品をご紹介致します。
湯呑みのひびの直しです。


表裏でほぼ同じような構図の位置にひびが入っていました。
どちらも銀泥でひびを仕上げ、途中ぶつかった白梅の蕾は金泥で仕上げられて
います。
その蕾はがくが絵付けしてあったのですが、これも金泥にされています。

ひびの仕上げの線は枝がもう一本増えたように見えますし、白梅の蕾の金泥の
仕上げも最初からあったかのようです。

元々の絵付けに合わせた仕上げに思わず「ナイス アイディア!」と申し上げて
しまいました。
このようなアイディアは大歓迎です。
どうぞ自由に発想されてみて下さい。


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新型コロナウィルスへの対応

金繕いの講座を受講の方々へ

カルチャーセンターでの講座を受講の方々には、各カルチャーセンター
から連絡が入っている通り、3月2週目までは休講となりました。
3月3週目以降の講座については、予定通り行われます。

私個人の教室「藤那海工房」でも3月2週目までの教室はお休みとさせて
頂きました。

いずれにしろ新型コロナウィルス感染拡大防止の為とご理解頂ければ幸いです。
実施をする教室では十分配慮をした上で行いますが、ご参加の方におかれましても
発熱などの症状がある場合は受講しないなど、ご協力をお願い致します。

一刻も早い事態の収束を願うばかりです。
皆様どうぞご自愛なさって、教室再開の際にはお元気なお顔をお見せ下さい。


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2020年4月期の募集

今年の4月から受講開始出来るカルチャーセンターをお知らせ
致します。
春から金繕いを始めてみませんか。

カルチャープラザ公津の杜 毎月第1月曜日 10:30〜12:30
港北カルチャーセンター  毎月第1土曜日 13:00〜15:00
NHK文化センター千葉   毎月第2火曜日 10:00〜12:00
産経学園ユーカリが丘教室 毎月第3月曜日 10:15〜12:15/13:00〜15:00
毎日文化センター東京   毎月第3木曜日 10:00〜12:00
よみうりカルチャーセンター大宮 毎月第4月曜日
13:00〜15:00/15:30〜17:30
NHK文化センター柏    毎月第4日曜日 13:00〜15:00

詳細については各カルチャーセンターにお問い合わせ下さい。
その他の教室についてはキャンセル待ちになる予定です。


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コツコツ作業

よみうりカルチャーセンター大宮教室のOさんの作品をご紹介
致します。
Oさんはコツコツ作業をするのがお好きなだけあって、バラバラに
割れてしまった器も見事完成に漕ぎ着けました。


本体に対して取手が大きいところが愛らしいカップの割れです。
かなりバラバラに割れていたのですが、取手部分には損傷がなく、かなり
荒目の素地だったので、特に補強は入れて頂きませんでした。

しかしバラバラだったことで欠損も多くあり、それらを埋めていくのは
大変だったかと思いますが、とても美しい仕上がりです。
仕上げの線がアートに見えてくる程です。


お抹茶茶碗の割れです。
こちらはバラバラに割れていただけでなく、底の角に当たるパーツが
紛失していました。
その部分を別の素材で補い、銀泥で仕上げられました。

仕上がっているとわかりませんが、欠損を埋めるだけでも“大工事”でした。
Oさんの根気に敬意を表したいと思います。


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磨き過ぎず

藤那海工房で本漆での金繕いをなさっているMさんの作品をご紹介
致します。


今回、仕上げて下さったのは作家物の器です。
両方共、銀丸粉です。

新うるしの蒔き放ちの仕上げと違い、本漆は生漆で固めて磨き上げて
いきます。
生漆で固めることで耐久性が上がりますが、色味が暗くなり、研ぎ破りの
リスクも負います。

Mさんの作品の場合、器がざっくりとしていたので、あまり磨き上げずに
完成としました。
次のステップとしては蒔き下漆をより平滑に塗って、研ぎの手間を減らす
ことかと思います。

ざっくりとした器だけではなく、磁器の繊細な器にも対応できるように
なって頂きたいと思いますが、まずは完成品が出来たことを喜び、使って
頂きたいと思います。


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アール・デコ

NHK文化センター千葉教室のSさんの作品をご紹介致します。
いずれもひびが入ったところを加飾したものです。
まずは二股に分かれたひびの入ったマグカップです。


片側が顔型のレリーフがあるところにひびが差し掛かっていました。
そちらをトンボで加飾し、もう片方は花を蒔絵されました。
イメージは幾何学文様をモチーフとしたアール・デコということですが、
イメージ通りに仕上がったのではないかと思います。

もう一点は器の底にひびが入っていたものです。
唐突に底だけにひびが入っていたので、表側にある柄の一部を取る感じで
加飾されました。

ご本人としては不本意な部分もあるようですが、表の柄を利用したことで
唐突感は拭われていると思います。

Sさんは西洋骨董に造詣が深い方なので、アール・デコという発想は当然の
ことでした。
完成したものを拝見して、そのお考えが正解だったと見て取れます。

器に流用出来る柄がない場合、器全体のイメージから柄の方向を考えるという
のは参考になるのではないでしょうか。


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カゴ型

NHK文化センター柏教室のTさんの作品をご紹介致します。
カゴ型の器の割れを金繕いされました。

画像の左上あたりが割れてバラバラになっていました。
1本は3mm程度の細いカゴ型になっているので、接着自体も難しかった
のですが、その後の欠損を埋めるのが大変でした。
隙間は手はもちろんのこと、筆などの道具も入りにくいのです。

とにかく欠損は埋めなければなりませんので、Tさんは根気よく作業
されました。

いよいよ仕上げになっても作業は困難を極めました。
割れの線は繋がっていなければ不自然なので、適当には出来ないのです。

頑張られた結果は画像でご覧になれる通りです。
苦労の程が伺えないくらい、さりげなく完璧に仕上がっています。


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1日講座 日程変更

先日、HPとブログにてお知らせしました1日講座の日程ですが、
NHK文化センター様のご都合により、日程が変更になりました。

5月14日木曜日 10:00〜11:30  です。

既に先のご連絡の日程で計画を立ててしまった方には、伏してお詫び
申し上げます。
1ヶ月以上先の変更になりますが、改めてスケジュールをご確認頂けたら
幸いです。

今回好評であれば他の教室でも行いたいと考えてはおりますが、今後の
機会は不明です。
千葉近郊の方には是非今回の講座のご受講をご検討下さるよう、お願い
致します。

2/21からWEB先行予約
2/27から窓口・電話予約開始


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