新うるしの教材でお出ししている漆筆ですが、豚毛の細筆という希少価値が
あるものの作りがあまり良くなく、痛みが早いのが悩ましいところです。
極論を言えば下地を作っている段階の筆は何でもいいのです。
しかしこの「何でもいい」が問題で、言われた方は戸惑うばかりかと思います。
道具から入るタイプの私としては、様々な筆を購入して実験しています。
まだ実験半ばで、これがオススメと結論が出てはいないのですが、参考までに
現在の状況をご報告したいと思います。
ナイロン毛のインターロン1026 #0です。
ナイロン毛は適度な腰もあって塗り易いのですが、使い続けていると先端に癖が
出てきます。
インターロンはそれを抑える加工がしてあるので、比較的長く使えるかと思います。
同じくナイロン毛のCAMLON PRO 620 #2/0です。
こちらはまだ使い始めたばかりなので様子がわかっていません。
漆芸業界で紹介されているので、信頼度はあるかと思います。
こちらは世界堂 GRシリーズ #0です。
馬毛と豚毛混合の天然毛です。
ナイロン毛のような癖の出現がないことを期待して使用中です。
馬毛がメインなので豚毛のみより柔らかい使い心地です。
プラモデルで著名なTAMIYA製の面相筆・短です。
柔らかめの馬毛ですが穂先が短いので使い易くなっています。
価格も他の筆が¥515〜¥360なのに比べて¥143と飛び抜けて安いです。
しかし軸が白木なので色がついてしまうのではないかと思います。
特に本漆で使いたい場合は油が染みてしまうのが問題です。
軸先を塗装するなどして工夫すれば、これが一番使いやすいと思います。
TAMIYA品以外の筆は世界堂のオンラインショップで手に入ります。
TAMIYA品も検索すれば様々出てくると思いますが、穴場はヨドバシ
カメラのネットストアです。
送料無料で迅速に届けてくれます。
これはいい!という筆に出会われた方は是非ご紹介下さい。