紙ヤスリの収納

以前、蛇腹式の名刺入れに紙ヤスリを収納していた方を紹介しました。
今回はNHK文化センター柏教室のNさんの工夫を見て頂きます。
同じ名刺入れですが厚さ8mm程度とコンパクトに収められています。

使いやすいサイズにカットした紙ヤスリを仕切りに従って収められて
います。
持ち歩きに使うのであればコンパクトなケースなので、便利なのでは
ないでしょうか。

実は最初、このケースを取り出された時に何が入っているのかと驚きました。
ケースを開けられて綺麗に紙ヤスリが整頓されているところを見て、その
工夫に感心しました。

手元にある全数を収納するなら蛇腹式のものがいいと思いますが、持ち歩きに
コンパクトにされたい場合はオススメです。

 


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基本の欠け

カルチャープラザ公津の杜教室のUさんの作品をご紹介致します。
平鉢の欠けです。


こちらの器は縁の厚みが薄く、欠けやすかったのだと思います。
しかし日常使いの器では、このような小さな欠けが生じてしまうのは、よくある
ことです。
金繕いで最も直したいと思われるのが、このような小さな欠けだと思います。

Uさんは根気強く丁寧に直され、完成に漕ぎ着けました。
形の戻し方も仕上げのタイミングも完璧です。

小さな欠けではありますが、ぴっと金が入ると美しいと思われるのでは
ないでしょうか。
これぞ金繕いの醍醐味です。

Uさんの手元には揃いの器の金繕いがまだあります。
こちらは破損の仕方が違うので、全く違う方法で仕上げをされる予定です。
私としても完成を楽しみにしています。


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門松・屠蘇特別講座 終了しました

先日、門松用の松をセッティングした様子をアップしましたが、本日
門松・屠蘇の特別講座が終了しました。

屠蘇の調合をされている様子です。

材料の調合を変えて3種類の屠蘇を作っているところです。

皆様がお帰りになった後、自分用の門松を作りました。
2種類の根引きの松に紙を掛け、水引を結びます。

それぞれ難しいところがありますが、他では得られない物が制作出来る
ことが喜びになって頂けたら幸いです。


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門松 分類中

例年、師の原一菜先生の講座を受講していた門松・屠蘇作りの特別講座
ですが、今年は太田流水引折方のお免状を頂いたことで私自身が開催
出来る事になりました。

22日火曜日の講座に向けて2種類の松をセットしました。

今年の講座開催は急遽決まりましたので、ご案内が行き渡らない内に定員
いっぱいになってしまいました。
年末のスケジュールにも寄りますが、来年は枠が広げられる工夫をしたい
と考えております。

正月とは本来どんなものなのかをご説明しつつ、根引きの松で門松を作り
自然素材で屠蘇を調合する講座です。
ご興味を持たれましたら来年の開催をお待ち下さいませ。


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箸に螺鈿を貼る 完成

よみうりカルチャーセンター大宮教室のSさんが取り組んでおられた
箸頭(天)に螺鈿を貼る作業が完成しました。


磨き過ぎて螺鈿を研ぎ破ってしまったりと大変なこともありましたが、
丁寧な作業で完成に漕ぎ着けられました。
ご覧頂きたいのは箸頭の小さいスペースで、それぞれ違う貼り方になって
いるところです。

螺鈿の魅力は、その独特の輝きだと思います。
それぞれなさりたい形があるかと思いますので、まずはご相談下さい。

※よみうりカルチャーセンター大宮校は今年12月で閉校します。
教室は21年1月よりNHK文化センターさいたまアリーナ校に移転します。


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オンライン講座 終了しました

本日、NHK文化センター千葉教室主催のオンライン講座が終了
しました。

今回の講座はNHK文化センターさんの青山教室内にある配信室から
お送りしました。
オンライン講座担当の方を始め、千葉教室の担当の方も同席して下さり、
万全のサポート体制で配信に臨めました。

「金繕いの世界」と題したこの講座はオンライン、講演会と回を重ね、最終に
なる今回は4回目でした。
今までの経験を活かせたこと、前回のNHK学園市川オープンスクールでの
講演会から更に原稿に推敲を重ねたことで、一番完成度の高い内容になったか
と思います。
今後、この内容での発表の場は予定されていませんが、研鑽を怠りなく備えたいと
考えています。

ご視聴下さった皆様、本当にありがとうございました。
ご満足頂けましたでしょうか?
また見逃し配信で視聴をご予定の方々、お楽しみ頂けることを願っております。


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筆の大きさ

このところ金繕いの教室で気になるのが筆の選び方です。
広い面積を塗るにも関わらず、細い筆で無理をなさっている方が
見受けられるのです。

私は大まかに3種類の大きさを使い分けています。

最初は小さい面積から細線を引くことも出来る細い筆です。
新うるしの教室で最初にお渡ししている豚毛の筆です。

次はもう少し太い丸筆です。
先程の筆より広い面積を塗る場合に選択します。
大体3cm角くらいの面積までなら、この太さで十分です。

ただ繊細な線は引けません。
ひびや割れの溝を埋めるのなら可能です。

貝合わせの制作でハマグリ貝の内側に弁柄漆を塗るのにお勧めしている筆です。
幅8mmで、呼称は平筆となります。

お重の内側を塗るような大きな面積は無理ですが、10cm角くらいまでなら何とか
塗ることは可能です。
3cm角以上になったら、このような平筆を選択するのがマストです。

どの筆を選べばいいのか迷われる場合はご相談下さい。
適切な道具を選べば作業が簡単に済むばかりでなく、完成度も上がります。


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下地が大事

NHK文化センター柏教室のSさんご夫妻の作品をご紹介致します。
教室内でも一際若いお二人は、ご夫婦で受講下さっておられます。

気に入った作家物を集めておられるので、破損してしまっても安易に
処分が出来ないというのが受講動機だそうです。

今回、ご紹介するのはそれぞれ小さく欠けてしまった物です。


白い釉薬に装飾的な貫入が入った鉢です。
縁のグレー色に合わせて薫銀泥で仕上げられました。


こちらはマット黒の釉薬に合わせて薫銀泥黒色で仕上げて頂きました。

初心者の方には仕上げの喜びを味わって頂きたいので、下地の埋め方が
ほどほどのクオリティーになったところで仕上げをお勧めしています。
しかしSさんご夫妻は最初の1点を仕上げてみたところで下地の平滑さが
なければ決して満足のいく仕上がりにはならないと気付かれたのです。

また蒔き下の新うるしの濃度も私の実演を見ただけで把握。
仕上げられてきた器は、どれも完璧な仕上がりでした。

私としても若い方が気に入った器を金繕いをして大切にされている姿を
みるのは大きな喜びになっています。
勉強熱心なお二人に負けないよう、しっかりお教えしたいと考えています。


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美しい仕上げ

NHK文化センター柏教室のMさんの作品をご紹介致します。
欠けの金繕いです。


コーナー部で形の再現が難しかったかと思いますが、それを綺麗に作りこんで
おられます。


表面が削げるように割れていました。
2つの破片のうち1つは失われてしまい、1片だけ接着されました。
この割れにはひびが続いて付帯しています。

いずれも日常で起きやすい破損です。
このような金繕いが出来るようになるのが大切かと思います。

何よりご覧頂きたいのが、このような基本の直しをMさんは美しい仕上げで
完成させていることです。
Mさんの作品はたびたびブログでご紹介させて頂いていますが、このような
美しい仕上げになるのはMさんの妥協しない姿勢があるからです。

金繕いをなさるなら、Mさんのように美しい仕上げを目指して頂けたら
と思っています。


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第42回 東京書作展

友人のNさんが入選された東京書作展を拝見してきました。
こちらは東京新聞主催、文化庁・東京都後援の公募展です。

新人書家の発掘と育成を目標の一つに揚げ、流派にとらわれない
公平な審査が特徴なのだそうです。

Nさんの作品です。
制作の過程をお聞きしましたが、今回のチャレンジは墨色だそうです。
文字の形の選択から濃さや滲みなど、ご苦労があったそうですが、完成
した作品の力強さは格好良いとしか言えません。

内閣総理大臣賞・東京書作展大賞を受賞された中村若水さんの作品です。
題材は高村光太郎の詩「冬」で「現代漢字かなまじり文」のジャンルに
なります。

中村さんの作品を始め、受賞した作品に共通して感じたのは文字のキレです。
要するに線に迷いがなく美しいからなのだと思いました。

私の習字はあくまでも金繕いの美しい仕上げを目的にしていますので、お手本
通りに書く臨書の域を出ません。
このような創作することはないかと思いますが、改めて会場から文字の力を
感じたことは大きな収穫になりました。


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