藍の種を蒔く2023

今年は生藍染めを復活しようとゴールデンウィーク中に藍の
種を蒔きました。


わずか1mm程度の種ですが、これから高さ60cm、直径60cmくらいの
大きな株に育ちます。

とりあえず1つのプランターに11粒蒔きました。
10日ほどで7個芽が出ましたので、種造メーカーの60%保証は達成して
います。
12cmほどの高さに育ったところで6株選定し、プランターに定植する
予定です。

上手くいけば7月下旬には最初の生藍染めが行える予定です。
既にやってみたいという方がおられますので、お声がけして「生藍染め」
大会を行う予定です。

本業ではなくあくまでも趣味の範囲ですが、生藍の他、玉ねぎの黄色の
染色、蘇芳の赤の染色もチャレンジします。
ご興味のある方は参加希望とお知らせ下さい。


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線描きの再現

このゴールデンウィークは片付け三昧の日々を送っておりました。
その中で久しぶりに見た自分の作品です。


欠けとひびが入ったなます皿です。
金泥で仕上げたところに銀泥で元々の染付の柄を再現しています。

この作品を作った頃は老眼って何?と言わんばかりに目が良かったので、
線描きの細い線をきちんと再現しています。

今はちょっと無理かと思いますが、この方法は金繕いした箇所を悪目立ち
させないので、オススメの技法です。


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トクサ苗の販売2023

金繕いの削りの作業で大切なトクサですが、販売先が少ない為、
ご自身で育てることをお勧めしています。

近隣のホームセンターで販売しているのを見つけましたので、お知らせ
します。

見つけたのは「コーナン 市川原木店(tel 047-329-7981)」です。
ビオトープ向けの植物コーナーに置かれていました。

トクサは販売店によっては道具として使えない南洋種の「大トクサ」と
混ざって販売されている心配がありますが、こちらは日本の種類なので
安心してお求め頂けます。

遠方でご入用の方は店舗にご相談下さい。
配送の相談に乗ってくれると思います。


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花器の復活

NHK学園市川オープンスクールのYさんの作品をご紹介します。
花器の口縁が欠けてしまったのを金繕いされました。


とても味わいのある釉薬が素敵な陶器の花器です。
口縁がランダムに欠けてしまっていたのを綺麗に埋められて薫銀泥で
仕上げられました。
この薫銀泥が釉薬にとてもマッチしていて違和感のない仕上がりになり
ました。

実はこの花器は金繕いに着手するまでが大変だったのです。
というのもランダムに欠けてしまっていた口縁にカビが発生して
しまっていたのです。

誤解があるのですがカビは漂白剤では退治出来ません。
カビの退治方法については弊ブログの過去の記事をご覧下さい。

萩焼のカビ退治

beforeの画像を見て頂くとYさんの苦労がしのばれると思います。
改めて素晴らしい完成の姿をお喜び申し上げたいと思います。


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ワンポイント

産経学園ユーカリが丘校のNさんの作品をご紹介致します。
大型のピッチャーのひびの金繕いです。


まずひびの入っている位置が絶妙です。
持った時に見える内側の位置がとても面白い。
外側からは緑色の釉薬に金泥の仕上げが映えています。

シンプルなひびの金繕いですが、絶妙さが面白いというのはよく
あります。
ついつい直さずに過ごしてしまうひびですが、放っておくと進行し
割れに発展してしまうかもしれません。
積極的に直して、その姿を楽しみましょう。


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安宅コレクション名品選101

現在、泉屋博古館東京で行われている「安宅コレクション名品選
101」に出かけてきました。

器がお好きな方ならご存知の大阪市東洋陶磁美術館に所蔵されている
安宅コレクションが美術館の改修工事に伴い東京にやってきました。

コレクションは実業家の安宅英一氏(1901-1994)が会社事業の一環として
収集したものです。
会社の経営破綻で散逸の危機にあったものが住友グループを介して
大阪市に寄贈されました。

内容は中国陶磁、韓国陶磁に分類されます。
タイプの違う分野にも関わらず一貫して「静謐」ともいうべき緊張感ある
美しさに貫かれています。

いわゆる実業家によって集められたコレクションはいくつか拝見して
きましたが安宅コレクションほど収集した方の「眼」を感じるものは
ありません。

展示されているもののクオリティーも大変高いです。
一見の価値大。
お出かけになるのをお勧め致します。
会期は5月21日日曜日まで。
会場はさほど混んではおりません。


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ちょっとプラス

産経学園ユーカリが丘校のOさんの作品をご紹介します。
ディナー皿のひびです。

白山陶器のブルームシリーズのディナー皿です。
目立つ形でひびが入っていました。

ひび止め後、仕上げした金泥のラインにOさんが施したのが、縁の紋様を
使った柄です。
ちょっとした工夫ですが、この蒔絵があることで楽しさが生まれています。

このちょっとした工夫というのは、とても大切だと思っています。
仕上げたラインが「傷」からデザインに生まれ変わります。
絵心がないとお考えにならず、自由に発想して頂きたいと思っています。

お食事がなくなった後に現れる蒔絵。
きっと食卓が賑やかになっていることでしょう。


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難しい形

先般に続いて産経学園ユーカリが丘校のNさんの作品をご紹介
致します。
著名ブランドのフリーカップです。

特徴的な突起部分はとても印象的ですが、同時に破損しやすさも
あります。
Nさんは欠けてしまった部分を丁寧に復元されて金泥で仕上げられました。

金繕いをなさっている方は想像がつくかと思いますが、この形は突出して
いる分、とても作りにくいのです。
画像でお分かりになるように、大変高い再現度になっています。

このような難しい形だと諦めてしまう方も多いのですが、出来れば元の
形に敬意を表して復元に挑んで頂きたいと思います。

このフリーカップは著名ブランドだけにお持ちの方も多いと思います。
是非チャレンジなさって下さい。


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銀で描き起こす

産経学園ユーカリヶ丘校のNさんの作品をご紹介致します。
お皿の縁の柄を銀泥で描き起こされました。


ある程度大きさのある欠けを仕上げると目立ち過ぎてしまう場合があります。
Nさんのお皿も大きい欠けが2つ並んでいて、金泥で仕上げたままでは目立って
しまっていたかと思います。

仕上げの上から作業して頂いたのが、お皿に元々あった染め付けの柄を銀泥で
描き起こすことです。
この作業で欠けの仕上げがお皿に馴染んだかと思います。

柄を描き起こすのは難しいとお考えになるかもしれませんが、職人さんの手
慣れた筆致に精度は必要ありません。
リラックスしてお描きになればよろしいかと思います。

Nさんは銀泥が青紫になったところで色止めされました。
より染付に馴染んで綺麗な仕上がりになりました。


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お茶会に行く

藤那海工房 金繕い教室のKさんが主催されているお茶会に
出かけました。

和室の真ん中に大胆に設置されたお手前の席には「花結界」
という飾りが施されていました。
桜、利久梅など季節の花が飾られている様は室内にありながら花見に
出かけた気分にさせてくれました。

お茶を楽しんで貰いたいと考えておられるkさんの会はリラックスした
ムードの中、お茶、お菓子を堪能し、おしゃべりをする贅沢な時間でした。

久しぶりにお抹茶を頂いて、マナーはさておき、自分でもお茶をたてて
みようかなと思いました。

主催のKさん、お誘い下さったIさん、ありがとうございました。


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