焼き締めに映える

NHK文化センター柏教室の生徒さんの作品をご紹介致します。
焼き締めの湯呑みの割れです。

焼き締めのざっくりとした肌に金泥が映えています。
割れのラインの面白さと相まって目をひく作品に
仕上がりました。

備前焼に代表される焼き締めは「陶器」に分類されていますが、
正確には「炻器(せっき)」と呼ばれます。
陶器よりも高温で焼成され、素地が焼き締まっているので、吸水性
はありません。

ですので金繕いの下準備が不要になりますから見分けられる必要
があります。

鄙びた風合いにファンは多いと思いますが、金繕いも映えますので、
ぜひチャレンジして頂きたい素材です。


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2024.春 カルチャーセンターの教室

2024年春からスタートするカルチャーセンターの教室を
お知らせします。

◯4月スタート
港北カルチャー 毎月第1土曜日 13:00〜15:00
NHK文化センター柏 毎月第4日曜日 10:00/13:00
さいたまアリーナ 毎月第4月曜日 13:00/15:30
NHK文化センター千葉 毎月第4木曜日 10:00/13:00

◯5月スタート
産経学園ユーカリが丘 毎月第3月曜日 10:15/13:00
毎日文化センター 毎月第3木曜日 10:00〜12:00

◯7月スタート
カルチャープラザ公津の杜 毎月第1月曜日 10:30/13:30

◯キャンセル待ち
NHK学園市川オープンスクール 毎月第1金曜日/第2金曜日
JEUGIAイオンモール八千代緑が丘 毎月第2金曜日 10:00〜
NHK文化センター千葉 毎月第2火曜日 10:00/13:00
NHK文化センター柏 毎月第3金曜日 13:00〜

お問い合わせ・お申し込みは各カルチャーセンターまで。
ご受講をお待ちしております。


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漆絵で仕上げ

NHK文化センター柏教室のKさんの作品をご紹介します。
お茶碗の欠けを漆絵で仕上げられました。


欠けの形が良くなかったので、器の中にある絵付けの柄を
使って仕上げられました。

当初は金銀泥での仕上げを計画していたのですが、違和感が
あったとのことで、色漆を使った仕上げに落ち着いたそうです。

度々このように器の元々の柄を使って仕上げをする方法を
ご紹介していますが、柄の選択のコツは出来るだけ小さい柄を
使うことです。

今回、色漆を使われましたが、金銀泥を使うのとは違う難しさが
あります。
あらかじめ手順を確認してからチャレンジ下さい。
簡単に色を塗ればいいのではないのです。


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千葉 新規開講講座のお知らせ

NHK文化センター千葉教室で5つ目の講座を開講
することになりました。

毎月第4水曜日 13:30〜15:30  です。
こちらは新うるしの講座になります。

教室の場所はJR千葉駅東口ロータリーからすぐです。

千葉近郊で今まで曜日が合わなかった方、満席で入れる教室
がなかった方などのご応募をお待ちしております。

お申し込み・お問い合わせはNHK文化センター千葉教室まで。
※お陰様で満席になりました。
 千葉教室で空席があるのは第4木曜日の午前/午後クラスに
各1席です。

 ご応募をお待ちしております。


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金箔貼り蛤貝と雛飾り

講座のカリキュラムには磨いたはまぐり貝に金箔を貼ると
いうものが含まれています。
その講座で制作された貝に雛を飾って下さった画像を提供
頂きましたので、ご紹介します。


ご提供下さったNHK学園市川オープンスクールのIさんに
よりますと、色鮮やかな方が奈良一刀彫、男雛と女雛が
一体になっているのが白檀製だそうです。

いずれにしても金箔が雛を引き立てていて、小さいながらも
存在感満点です。

金繕いのカリキュラムに貝合わせの制作が入っているのは
貝を磨く過程でカッターで削る作業に慣れ、金箔を貼る作業を
体験して頂くためです。

貝の局面に金箔を貼ることが出来れば、どんな形の器でも金箔
を貼る自信がつくはずです。

飾り物は不要とカリキュラムを辞退することなく、何でも経験
とチャレンジして頂くと新しい世界が待っています。


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輪島キリモトさんのこと

新年早々起こった大きな地震は遠く関東に住む私にも衝撃的な
出来事でした。
幸いお付き合いのある方は早々に無事が確認出来ました。
輪島キリモトさんもHPで皆様無事と知り、せめて復興の一助に
なればと日本橋三越の店舗に出かけました。

購入させて頂いたのは「山道(やまみち)長手皿」。
拭き漆の弁柄色です。


緩やかに弧を描く枠は遠山に見立てたものだそう。
お盆としても使えるし、もちろんお皿としても使える汎用性
の高いもの。
以前から気になっていたのですが、この機会に求めさせて頂き
ました。

スタッフの方にお聞きすると皆様無事とは言え、ご自宅が全壊
するなど、今は生活再建が最優先となっているとのこと。
この長手皿も被災を免れた品が限られたルートを辿って東京に
入ってきたものだそうで、3枚から好みの木目を選べたのは奇跡
と言ってもいいようです。

現在はお直しを承れる状況ではないそうですが、少しでも早く
輪島が漆器の製作が出来る環境が整うのを願うばかりです。


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ガラスのお猪口

産経学園ユーカリが丘校のNさんの作品をご紹介致します。
ガラスのお猪口のひびの直しです。

セオリー通りひび止めを行って頂いたのですが、透明なガラス
なので、ひびが斜めに入っている様子がハッキリとわかってしまう
状態でした。

そこでNさんは断面が見えてしまう範囲をプラチナ箔で大胆に
カバーしました。
元々リボンが閃いたようなラインが入っていたので、それと呼応
するようなデザインになり、元からこの状態だったかのようです。

Nさんの作品は度々ご紹介させて頂いていますが、いずれもアイディア
に富んだ素敵な作品ばかりです。

今回の作品もガラスの金繕いをチャレンジしようとお考えの方には
参考になったのではないかと思います。


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手塚雄二展

現在、日本橋三越で行われている「手塚雄二展」に行って
きました。
NHKの日曜美術館でご覧になった方もおられると思い
ますが、この展覧会は東叡山寛永寺根本中堂天井絵奉納
記念として企画されたものです。

まず日本橋三越の本館1階ホールに6×12メートルという長大な
天井画が展示されていました。

本来なら高いお堂の天井に設置されているものが床置きされて、
間近で見られるという貴重な体験から始まりました。

大きさ、板に描くという初めてのチャレンジを感じさせない阿吽
の2頭の龍は大迫力。
様々な角度で堪能させて頂きました。

加えて第ニ会場の作品展示です。盛り上げたマチエールと金銀箔で
奥行きのある空間表現、岩絵具の丹念な塗り重ねで表された
美しい色彩。
会場内に「清けし、幽けし」という言葉がありましたが、その世界
に浸れる作品群でした。

手塚先生は東京芸大で指導にあたられたそうですが、生徒はこの
ような指導者に巡り会えて幸せだったのではないかと思います。

会期は3月4日月曜日まで。
お買い物ついでに、ご覧になれるボリュームです。


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難しい釉薬

藤那海工房 西登戸教室のKさんの作品をご紹介致します。
お茶道具の杓立てです。


割れたのを接着した後、欠損を埋められ薫銀泥で仕上げておられ
ます。
難しかったのが工程ではなく、釉薬についてしまった新うるしを
除去することでした。

確かにマットな釉薬なのですが、稀にこのように除去がしにくい
場合があります。

効果があるアイテムがいくつかありますので、もし取りにくいと
思われましたら、ご相談下さい。

苦労の末、Kさんの作品は美しいフォルムの杓立てに薫銀泥のライン
が鮮やかなものになりました。


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本漆クラスの募集

藤那海工房 本漆クラスの募集を行います。
毎月第1木曜日 13:00~15:00です。

当工房の本漆の工程は一般的なものとは違う独自の手法です。
スペースの関係上、2名様という少人数制でじっくり学んで
頂きます。

工房の場所は西船橋駅から徒歩11分。
受講開始は2名様が申し込まれた時点となります。
→お陰様で満席になりました。
 3月からのカルチャーセンターの募集をお待ち下さい。

申し込み、お問い合わせはHPのコンタクトのページから
お願いします。

今年は金繕いにチャレンジしてみようという方のご応募を
お待ちしております。


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