仕上げは誰でも良い状態で行いたいもの。
そこで勢い筆に頼りたくなるのが人情です。
しかしその選択は合っているのか、面相筆についてご説明
したいと思います。
一般に面相筆というと「人や動物の表情を描くのに適した穂先の細い
筆」とあります。
毛質や穂の長さはいろいろありますが、金繕いの仕上げの筆としては
ベストとは言えません。
画像の筆は穂先がイタチで面相筆の中でも質が上等なランクになる
ものです。
しかし拡大の画像でお分かりになるように穂先の毛のまとまりは良いとは
言えません。
水彩画、日本画など水分が多い画材ならば繊細な作業を行えると思い
ますが、粘り気の強い漆には腰の強さが足りません。
往々にして画材店で案内を乞うと面相筆を勧められるようですが、仕上げ
に適した筆は教室でご確認下さい。