NHK文化センター柏教室の方の作品をご紹介致します。
印判の大皿の割れです。
ひびの線は伸びていませんが、鳥脚型の割れです。
法則に従った形はやはり美しいですね。
銀泥で仕上げられていますので、いずれ硫化して釉薬の絵柄に馴染む
と思います。
このお皿は印判という手法で絵柄が入っています。
印判とは絵柄を転写して絵付けをする方法を言います。
それまで人が一枚ずつ手描きで図柄を描いていたのが、この手法に
よって大量生産が可能となり磁器の価格が大幅に下がりました。
このお皿は印判の中でも紙型印判といい、精巧にくり抜かれた紙型を
使用して図柄を転写しています。
かなり細かい絵柄のなので、安価な印判の中でも価値が高いと考え
られます。
従来、印判は骨董の中でも手に入りやすいものでした。
近年、その常識が覆り、数が少なくなっているようです。
インバウンド需要の影響とも聞きますが、もはや昭和のものが骨董の
領域に入って来ていることもあるかと思われます。