月別アーカイブ: 2021年7月

「コロボックル」シリーズ 静かなブーム

このブログでも佐藤さとる著「コロボックル」シリーズのファンで
あると書いていますが、このコロナ禍で静かなブームになっている
という新聞記事を頂戴しました。

児童文学評論家の野上氏によると「身の回りの小さな世界を見つめて
想像する面白さや、一人を恐れず自分だけの世界を持つことの大切さを
伝えてくれる」ことが佐藤作品の魅力とのこと。

一大ブームになった鬼滅の刃のような異世界ではなく日常の中で起こる
ファンタジーは、もしかしたらありえるかもしれないというくらい世界観
が緻密に作り込まれています。

それは兵役を逃れ、時代に流されることなく独立独歩の執筆活動をされた
作者の生涯と無関係ではないように思います。

まだ読んだことのない方には作品の持つ生命力を是非味わって頂きたいと
思います。
児童文学ではありますが、大人が読んでも耐えうる内容です。
刊行後60年を超えて読み継がれる作品の強さを堪能下さい。

現在、横浜の神奈川近代文学館で「佐藤さとる展ー『コロボックル物語』
とともにー」が開かれています。
9月26日までなので何とか訪れたいと考えています。

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カテゴリー: 日常の風景 |

きっかけ

JEUGIAイオンモール八千代緑が丘教室のKさんの作品をご紹介
します。
金繕いを習うきっかけになったお抹茶茶碗の欠けです。


少々大きめだった欠けを埋めて頂き、金泥で仕上げられました。
元々金彩が入っているお茶碗なので、違和感なく馴染んでいると思い
ます。

次のステップとしては器自体に入っている5弁の桜の形で蒔絵してみる
というのがありますが、完成後早速お抹茶を楽しまれているそうです。

Kさんは、このお茶碗を直したくて金繕いを始められたとお聞きしました。
完成した喜びはひとしおだと思います。

きっかけはご自分の器だったのが、既にお友達から金繕いを頼まれたようで、
引き続き楽しんで頂けるようです。

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カテゴリー: 生徒さんの作品 |

お盆の上に

先日、ブログでご紹介しました扇型のお皿ですが、実際お食事を
盛られたところの画像を頂戴しました。

骨董の朱塗のお盆の上に上品にお食事を盛られています。
青い葉の紅葉もとても美しい彩りです。

金繕いは実際器を使うために行われる物です。
このようにお使いになっている画像を頂けると、喜びも更に深まります。

産経学園ユーカリが丘教室のMさん、ありがとうございました。

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同一人物?

教室に持参している折り畳み型のノコギリの類似品を見つけました。

左が以前から持っていた東急ハンズ購入品です。
右が今回カインズホームで購入したものです。

よく見るとビスの形が違います。
それだけでなく刃を引き出す時の滑らかさが圧倒的に違いました。
カインズホーム品の方が楽なのです。
調べてみると、どちらも同じメーカーとわかりました。

生徒さんからお聞きしたのですが、有名メーカーでも100円ショップに出て
いるように、カインズホーム品は販路拡大の為と思われます。

結局同一メーカーだったのですが、刃の目が細かいものにして、引き出し時
の滑らかさを考えれば購入して正解だったようです。

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3つに分かれる

NHK文化センター千葉教室のTさんの作品をご紹介します。
ティーカップのひびですが、珍しい形で入っていました。


先端が3つに分かれていました。
無地の内側はともかく、外側は絵付けされている蔦に絡んで馴染んでいます。
欠損の仕方でこのように見えるケースもあると、新しい発見になりました。

もう1点はTさん自作の陶器です。


ナチュラル色の釉薬に金泥が馴染んで、いい感じの仕上がりになって
います。
自作の器を金繕いする…理想の手仕事ですね。
私自身は陶芸はしませんので、とても羨ましく思います。

Tさんは他にも金繕いの作業を進めておられますが、私個人としては
拭き漆のお椀の修復を楽しみにしています。
完成したら、このブログでご紹介させて頂きたいです。

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カテゴリー: 生徒さんの作品 |

ちいき新聞に掲載されました

ご縁がありましてポスティング型フリーペーパーの「ちいき新聞」
さんに掲載して頂きました。
配布地域は千葉県北西部です。

お手元に届きましたら、是非ご覧下さい。
金繕いに初めて接した記者さんの感動が伝わる素晴らしい記事です。

配布地域にない方には教室に持参致しますので、お楽しみに!

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呉須(ごす)

白磁に描かれる青い顔料を呉須(ごす)と言います。
主成分は酸化コバルトです。
これにマンガン、鉄、クロム、ニッケル、銅など微量に金属物質が加え
られることによって扱いやすく深みのある青藍色の顔料になります。

日本では磁器の生産が可能になると染付生産も開始されます。
呉須は中国から輸入した物を使っていました。

中国では元時代(14世紀)に染付生産が始まりますが、当初はペルシャ
から顔料を輸入していました。
輸入された顔料は時代ごとに名称が変わります。
「回回青」「回青」「蘇麻離青」など。
16世紀には「土青」と呼ばれる中国国内の呉須が使われるようになりました。

染付がこれだけ絵付けに使われているのは何故か、ずっと気になって
いたのですが、今回改めて調べてみてわかりました。
鉄顔料や銅顔料では出来ない濃淡の表現が出来たからなのです。
青ただ1色でありながら多彩な表現が可能であったからこそ、魅了
される器が完成したのです。

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カテゴリー: 基本のき |

水差しから

NHK文化センター千葉教室のSさんの作品をご紹介します。
水差しが大きく割れてしまっていたものです。


破片を接着し、根気よく欠損を埋められました。
大きいものなので作業が大変だったと思います。
趣のある釉薬に金泥が程よく馴染んだ仕上げになりました。

今後は水差しではなく、花器としてお使いになるそうです。
その場合、中は見ることはありませんので、あえて仕上げは
なさいませんでした。

お花との相性が良いと思いますので、今後はどんどん活用なさって
頂ければ良いと思います。

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カテゴリー: 生徒さんの作品 |

45階からの眺め

NHK学園市川オープンスクールは駅前の建物の45階にあります。
45階からの眺めは、なかなか見ることが出来ないものがあり、
度々驚かされます。
梅雨空は雨雲を下に見て、白く煙る景色が広がっていました。

NHK学園市川オープンスクールでは明日から3つ目のクラスが開講
します。
長くキャンセル待ちをして下さった方々をお迎え出来て嬉しく思って
おります。
楽しんで受講頂けますよう精一杯頑張りますので、お越しをお待ち
しております。


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桜咲く

カルチャープラザ公津の杜教室のSさんの作品をご紹介致します。
お抹茶茶碗の欠けを桜を蒔絵して仕上げられました。



お抹茶茶碗の縁が欠けていました。
その形があまり良くなかったので、絵付けされている桜の形を使って隠す
ように蒔絵して頂きました。

金泥で5弁の桜を蒔き、しべを銀泥で蒔いてあります。
銀泥はいずれ硫化して黒くなり、絵付けされている桜と同じようなイメージ
になる予定です。

欠けの形が良くない場合、器に元々ある柄で蒔絵する方法はよくお勧め
しますが、このお抹茶茶碗の場合、絵柄、位置共、この手法と相性が
最高でした。

このお茶碗はお友達に返却されます。
あいにく桜の季節は終わっていますが、名残を楽しんで頂くにはよいかと
思います。

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