友人のNさんが入選された東京書作展を拝見してきました。
こちらは東京新聞主催、文化庁・東京都後援の公募展です。
新人書家の発掘と育成を目標の一つに揚げ、流派にとらわれない
公平な審査が特徴なのだそうです。
Nさんの作品です。
制作の過程をお聞きしましたが、今回のチャレンジは墨色だそうです。
文字の形の選択から濃さや滲みなど、ご苦労があったそうですが、完成
した作品の力強さは格好良いとしか言えません。
内閣総理大臣賞・東京書作展大賞を受賞された中村若水さんの作品です。
題材は高村光太郎の詩「冬」で「現代漢字かなまじり文」のジャンルに
なります。
中村さんの作品を始め、受賞した作品に共通して感じたのは文字のキレです。
要するに線に迷いがなく美しいからなのだと思いました。
私の習字はあくまでも金繕いの美しい仕上げを目的にしていますので、お手本
通りに書く臨書の域を出ません。
このような創作することはないかと思いますが、改めて会場から文字の力を
感じたことは大きな収穫になりました。