日別アーカイブ: 2020年7月12日
本漆で薫銀泥
藤那海工房で本漆の金繕いをなさっているKさんの作品をご紹介します。
飾り皿の欠けの修復です。
少々分かりにくいのですが、下の画像で縁の真ん中あたりが欠けていました。
欠損を埋めて、薫銀泥の焦茶で仕上げて頂いています。
私は本漆で金繕いをされるのであれば、粉固めが出来る丸粉で行うのがいいと
考えています。
これは使用と洗浄を繰り返す日用食器ならば、その方が耐久性があるからです。
しかしKさんの器は飾り皿ということで、目立たないことが再優先でした。
ですので色が一番合う薫銀泥の焦茶という選択になったのです。
実際、置かれる方向で見ると欠損部は全く目に入りません。
でも目立たない作業がしてあることで納得感が大きいと思います。
ケースバイケースで手段を変えるのが金繕いの醍醐味とも言えます。
カテゴリー: 生徒さんの作品