人柄が出る

NHK文化センター柏教室のMさんの作品をご紹介致します。
Mさんはじっくり作業を進めるのがお好きで、例えやり直しになっても
根気よく作業して下さいます。

今回仕上げをなさった器は、Mさんのお人柄が表れているように思います。

大らかな筆致で野菜が描かれた小鉢です。
ひびが入ったところを金泥で仕上げられていますが、その線が野菜を描いている
筆致と合った思い切りの良い仕上げです。

見ている方も楽しくなるような仕上げです。

鳥脚に割れた破片を接着した小皿です。
形が意外に複雑なところ、接着が少しずれてしまっていました。
その調整に時間がかかりましたが、納得行くまで作業された結果、こちらも
思い切りのいい仕上げになりました。

金繕いは元々の器は他の方が制作したものの破損部分を修復するという、ある意味
コラボレーションのような関係です。
例え同じ器だったとしても、持ち主として金繕いを施されることによって唯一の
ものになるわけです。

作業の経過でより愛着が湧き、仕上げで自分のものになるという過程を
Mさんの作品で実感しました。


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