月別アーカイブ: 2019年5月

小石原ポタリーの器

藤那海工房 土曜日クラスのTさんの作品をご紹介致します。
小石原ポタリーの器の割れです。


小石原ポタリーとは福岡県・小石原の窯元と、フードコーディネーター・
長尾智子さんのコラボレーションによって作られた新しい民芸の器です。
「刷毛目」「飛びカンナ」を特徴としています。

民芸の器の難しいところは、現代の感覚と乖離してしまっていることかと
思います。
そこを長尾さんのセンスで温かみや懐かしさといった良い感覚を残しつつ、
モダンに転換しています。

Tさんの作品はかなり複雑に割れてしまったものを接着し、銀泥で仕上げられた
ものです。
この複雑な割れが景色となって小石原ポタリーのセンスと合っているのが
面白いところだと思います。

長い線の仕上げは大変だったそうですが、根気よく修正を重ねられて、大変
高い完成度になりました。


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金繕いは再構築

たまたま見たNHKの「デザイントークス+(プラス)」という番組が
「再構築」というテーマでした。

このデザイントークス+という番組は、「デザイン力ってなんだろう?」
という好奇心をもとに形に宿る精神、哲学をひも解きながら日本のデザイン
の世界を探求するものです。

再構築というテーマは、デザイナーの吉泉聡さんを迎えて、これまでのモノと
人との関係を再構築するようなデザインについて語られていました。

再構築というのは、例えばすでにある製品に新たなデザインを加えて新しい
プロダクトを生み出すことを指しています。

この論議の中で金継ぎ(金繕い)が出てきました。
MCの金継ぎにも興味はあるかとの問いに、吉泉さんはあると答えます。
金継ぎ(金繕い)は破損したというマイナスの状態をプラスに再構築する
ものだという吉泉さんの説明に腑に落ちるものがありました。

元は職人の技術であった金繕いが今や「kintugi(金継ぎ)」で海外に通用する
ようにまでなったのは、単にもったいない精神を超えて新たな意匠をまとった
ものに蘇らせる「再構築」に魅了されたからではないでしょうか。

かく言う私も金繕いの再構築に魅了された一人です。


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置き換える

藤那海工房 金繕い教室のIさんの作品をご紹介致します。
扇型の三つ足の器です。

この三つ足が一つ損なってしまっていました。
そこでその部分を別のもので置き換えて接着して頂きました。
画像の手前に写っているものですが、馴染んでいるので一見した程度だと
何かはわからないと思います。

実は石です。
Iさんご本人が器に合う物を探されました。

これを単に接着しただけではありません。
料亭からの依頼品なので、お返しした後の取り扱いに耐えられるように
補強してあります。
その後、器と新しい脚の間を埋めて仕上げられました。

見た目だけでなく強度にも配慮された金繕いで、お返しした先様にも
ご満足頂けると思います。


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作品画像

お教えしている教室で撮影させて頂いた作品画像を整理しています。

改めて見てみると、数えきれない状態になっていました。

都度、ブログでご紹介していますが、他の教室の方の参考になるのは
もちろん、励みになったりと当初は想定していなかった効果があるように
思います。
「完成した作品を先生に撮影させてと言われるのが目標だった。」とおっしゃって
下さる方もありました。

撮影をお願いすると、どなたも快く応じて下さり本当に感謝しております。
画像は私にとりましても貴重なデータです。
どうぞ今後も撮影にご協力下さいますよう、お願い致します。


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新しい線

NHK文化センター柏教室のTさんの作品をご紹介致します。
たくさん完成品をお持ち下さいました。

大鉢のひびです。
元々の放射線状の染付の線に入った銀泥の線が絶妙です。
衝撃に対して物理的に生じているものですが、人間が意図して作れる
ものではありません。
ダイナミックさと相まって、迫力の作品になりました。

取皿の割れです。
鳥脚状に破片が生じており定法通りの割れ方ですが、それが美しさになって
います。

こちらは鉄釉で縁に作られた「口紅」とも言われるものを新うるしの色で
再現されたものです。
通常お勧めするのは、金泥で欠け部を仕上げて銀泥で口紅の線を再現する
方法です。
銀泥が硫化していない現段階で見ると、欠損部が最も目立たない形に
なっていると思います。

最後は割れの線が美しい器です。
器の大きさに対して金泥の線が潔く入っていて、気持ちがいい作品になって
います。

Tさんは仕上げの描き方が一気に上達されたように思います。
それはご自分の作品ばかりでなく、教室の他の方のご様子も真摯に学ばれて
いた成果だと思います。
せっかくお出でになられている教室です。
是非Tさんのようになさることをお勧め致します。


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ゴールデンウィーク2019

例年、ゴールデンウィークは自宅で過ごすことが多いのですが、
今年も自宅中心になりました。
10連休も新元号も関係なしです(笑)
ちょっと外出したのが、最近近隣に出来たカインズホーム です。

東急ハンズに始まり、DIYショップは大好きなのですが、カインズホーム には
初めて入りました。
びっくりしたのがDIY女子が好みそうな道具・材料コーナーです。

おしゃれな道具類から材料まで、ワクワクする品揃えです。
どちらかというと専門家仕様のビバホームやコーナンと違い、エンドユーザー向け
の店構えはなるほどと思いました。
まだ開店したばかりなので、店舗内も綺麗です。

思わず端から端までチェックしてしまいました。
こういう時の観察がどこで役に立つかわからないので、趣味と実益を兼ねて
おります。


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