月別アーカイブ: 2018年8月
土曜日クラスの仕上げ
藤那海工房 土曜日クラスの方が仕上げをしてきて下さいました
ので、ご紹介致します。
まずはUさんの作品です。
やってみたいという方が多い「呼び継ぎ」です。
わざと縁を出っ張らせて欲しいと依頼を受けたものです。
グレーの釉薬でざっくりとした陶器に紙型印判の細かい柄と線が
入った磁器を合わせました。
呼び継ぎはどうしても仕上げの線が太くなります。
Uさんは反省点として仕上げに欲しい柄が隠れてしまわないか
検討が必要とおっしゃっていました。
こちらはカップの取手が折れてしまっていたものです。
竹による補強を2種類組み合わせていますが、元の状態に違和感なく
馴染んでいます。
竹による補強は手間がかかりますが、取手が根元から折れている状態に
対応出来、かつ仕上がりが美しいのがメリットです。
次にSさんの作品です。
魚の形をした小皿です。
尾ひれの方が折れてしまったのを金繕いされました。
魚のとぼけた顔が魅力的な小皿ですが、金繕いの線が入って締まった
ようです。
こういう変化が金繕いの醍醐味ですね。
ちょっと他では出来ないチャレンジをしている土曜日クラスでした。
生藍染め大会 2018
度々生育状態が芳しくないとご報告してきた藍ですが、
藤那海工房土曜日クラスの方々と生藍染めを行いました。
正確に言うと元気な株は1株だけだったので、昨年、今年と
枯れてしまった葉を保存していたものがメインでした。
量的には何とか3回分ありました。
実際ミキサーにかけて染液を取ると、いつもの青汁色というより
抹茶色です。
今回豆汁下地をした木綿生地持参の方が多かったのですが、一番良く
染まったのはシルクでした。
画像左上に元の生地が写っているので、差がお分かりになるかと思います。
金糸が際立ってきれいな仕上がりになりました。
布が重かった影響もあるかと思いますが、1回目の染液なのに
ペパーミントグリーンで染め上がっています。
やはり枯れた葉では限界があるのかとわかりました。
残念ながら残った1株も、芽が出た挿し芽も枯れてしまいました。
今年の生藍染めは終了です。
今年の反省をもとに来年以降、再チャレンジします。
細い線
きっとこの作品を、ご紹介したら是非同じようにやってみたいと
お声が上がると思います。
港北カルチャーセンターのTさんの作品をご紹介致します。
Tさんご友人の陶芸家の手によるお皿です。
シンプルな形に装飾性のある釉薬が素敵な器ですが、一部角が
割れてしまっていました。
これを接着し銀泥で仕上げられたのですが、もう少し硫化させて
釉薬に馴染ませる予定です。
こちらも同じ作家さんの作品です。
ひびが入ってしまったのを金繕いされました。
ベージュ色の釉薬に金泥が馴染んで美しいです。
磁器の小皿です。
何回かやり直しをされたそうですが、上の2点と同様に繊細な
線が美しいです。
細い線を描けるTさんの技術もさることながら、真面目に破損の
線を追いかけたのがアートになっています。
これはTさんの個性と言えるものなので、今後もこのスタイルで追及
していかれるのもいいかもしれません。
ご覧になる際には線が細いことだけでなく、Tさんの個性にも
注目してみて下さい。
HP じわっとリニューアル
気がついておられますでしょうか。
じわっとホームページのリニューアルして貰いました。
「ギャラリー」のページに新しい作品画像を追加。
「プロフィール」のページは経歴を詳しくした上、プロフィール
写真も入れています。
是非ご確認下さい。
ところでこのHPを作ってくれているのは「渋谷の田中宏和さん」です。
昨年、同姓同名の田中宏和さんで集うという運動で話題になった一人
なんです。
すっきりと見やすくおしゃれなデザインはとても好評なので、私も
嬉しいです。
輝和美倶楽部 金繕い講座2
4月に講座を行った輝和美倶楽部さんで再び講座を行いました。
輝和美倶楽部さんは日本の文化を楽しみ、交流しながら体験
できる場(コミュニティクラブハウス)として設立されています。
会場は同じく日本橋・コレド室町3にある橋楽亭です。
今回体験して頂いたのは、桜の花びらです。
桜の花びらは欠けの仕上げに近いので、より金繕いに近い体験
をして頂けます。
撮影させて頂いたものを、ご紹介致します。
いずれの方もしっかり1枚の描き方を練習し、構図を吟味した
上で制作されていたのが印象的でした。
次回は10月17日水曜日、貝合わせの制作の講座をさせて頂く予定
です。
金繕いからは離れてしまいますが、純金箔をハマグリ貝に貼る講座は
珍しいと思います。
一菜会オリジナルの手法で是非チャレンジしてみて下さい。
茶道、香道に親しんでおられる方、貝合わせの制作をされている方の
ご参加をお待ちしております。