先日、あるカルチャーセンターで不思議なことがありました。
金泥で仕上げられたものが、途中で銀泥に変わってしまったというのです。
よくよくお話を聞くと、どうやら蒔筆に問題があったようです。
今回仕上げをする前に銀泥で仕上げをされていたのですが、それが蒔筆に
残った状態で金泥の仕上げをされたご様子なのです。
仕上げの工程を進めているうちに蒔筆から銀泥が出てきてしまい、金泥の上に
乗ってしまったのが原因と考えました。
蒔筆は金泥と銀泥で兼用しても構いませんと、ご説明しています。
しかしこれには条件があります。
毎回使った泥粉をしっかり払い落とさなければなりません。
どう払い落すかというと、楊枝などの先が細いもので蒔筆の穂先を
通したり、振ったりします。
これはなかなか言葉では表現しづらいので、教室で実演致します。
とはいえ根本的にご不安な方は、蒔筆を金・銀で別にするのがいいかも
しれません。
ちなみに私は分けています。
これは同時に金・銀の仕上げを行うことがあるからです。
ご自分の作業スタイルに合わせて、ご検討下さい。