日別アーカイブ: 2017年10月21日

美しい仕上げ

NHK文化センター ユーカリが丘教室のNさんの作品を
ご紹介致します。
鉢の縁の欠けを金繕いなさいました。


黒と茶の釉薬に金泥が映えています。
完成度の高さを作り出しているのは、器の形の復元が完璧なことと
蒔き下の弁柄漆の塗り方が完璧に平滑なことからです。
もちろん金泥を蒔くタイミングも完璧です。

仕上げの仕方としては、欠け通りに蒔いているという基本に忠実なもの
なのですが、下地と蒔き下が完璧だと、ここまで美しいのかと思わずには
いられません。

どうしても破損の仕方が美しくない場合は加飾をお勧めしますが、
奇をてらわずとも美しければ、そのままで良いのです。

基本に忠実というより、誠実に作業された結果の美しさを感じさせてくれる
作品です。
どうぞ皆様、参考になさって下さい。


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