千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館で行われている展覧会に
行ってきました。
漆と日本人の付き合いを縄文時代から近年まで豊富な展示物とパネルで
丁寧に解説した展覧会です。
漆の装飾技法もサンプルが示されており、単に美しさを見るだけに
留まらない工夫がされています。
私が特に興味を持ったのが、漆の起源について最近の研究がまとめられて
いたところです。
12000年前のウルシの木が発掘されているのですが、その後、漆液として
活用されたものが9000年前と時間が空いており、今なお決定的な推論が
ないということです。
ここ数十年、様々な分野からのアプローチで色々なことがわかって
きていますので、明確になるのも遠くはないかと思います。
ちょっと笑えたのが下の画像です。
含漆UV塗装の自動車です。
漆は最強の塗料と言われていますが、唯一紫外線には弱いのです。
この車は漆を配合し、紫外線を当てると硬化する新しい塗料で塗られて
います。
会津漆器を代表する菊桐文様なのだそうですが、なぜこれ?となって
しまいました。
それはさておき、大変充実した展覧会です。
ご興味のある方は9月3日(日)までですので、お急ぎ下さい。
見応えがありますので、2時間は見込んでおかれるといいと思います。
またバスを利用される場合は本数が少ないので、確認の上、行動される
ことをオススメ致します。