細い線信仰?

仕上げの線は、器に合っている太さであればよいと
お話しています。

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大雑把に言えば、磁器の薄手のものは細めの線が合いますし、
ざっくりした陶器は太い線が合います。

しかしなぜか器の感じに関わらず、細い線が最上のものという
方がおられます。
細い線を描かなければならないとおっしゃいます。
そのご様子は「細い線信仰」なるものが存在するようです。

確かに細い線を描くのにはテクニックが必要です。
それが最上という感覚に結びついているのだと思います。

私もかな書の練習のおかげで、かなり細い線を描くことが出来る
ようにはなっています。
しかし実際の仕上げで糸のように細い線を描くことはありません。

磁器であれ、陶器であれ、ある程度の質量を持つものには、相応の
太さが必要だと考えています。
そして大前提として、仕上げとは欠損を埋めた跡を化粧するものです。
まずは欠損をしっかり覆うことを優先し、線の太さは出来る範囲で
良いかと思います。


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