先日の世田谷ボロ市で入手した硯を研ぎました。
というのも墨をする丘の部分に小さな穴があいているのです。
それも丁度墨を磨りやすいところに。
人為的に破損させたのではなく自然な状態での欠損ですが、
もしかしたらそれが原因で手放されてしまったのかもしれません。
全く穴がなくなるまで研いでしまうと、相当低くしなければならなく
なるので、とりあえず大きな引っ掛かりがないところまで研ぎました。
使用したのは、上の画像に写っている硯用の砥石などです。
画像では判りにくいと思いますが、端渓は水に浸すと紫の渋い色が
現れます。
これを榊莫山先生は「魔術のよう」と表現されていますが、確かに
妖しい雰囲気を漂わせています。
硯は使っていると凸凹が出来ます。
それを平らに直すために研ぐのを繰り返していれば、問題の穴も
いつかはなくなるはずです。
そのくらいのんびり付き合うつもりです。