月別アーカイブ: 2016年12月
「金繕いの本」が出来るまで3
前回、器の選定まで書きました。
次のステップは「絵コンテの作成」です。
絵コンテとは映画や漫画の制作でも作られますが、撮影する工程と
その説明文を落とし込んだものです。
本の内容の原型とも言えます。
これをプロセスを追うページと、画像が入るページ分を作成しま
した。
途中経過としてブログにアップしましたが、これを作業部屋に貼り、
撮影中と撮影後の確認に活用しました。
撮影日程が示してあったり、撮影完了として✖️がつけてあったりと、
情報満載です。
この資料も思い入れがあります。
横浜山手西洋館 世界のクリスマス2016
横浜・山手西洋館のイベント「世界のクリスマス2016」に今年も
行ってきました。
◯山手234番館(アルメニア)
名産であり、ラッキーアイテムである柘榴があちこちに
飾られています。
◯山手111番館(スウェーデン)
吹き抜けから下がっている布は、オーロラを表現している
そうです。
◯横浜市イギリス館(イギリス)
シャーロックホームズの部屋をテーマにした装飾。
アンティークの品々が見応えあります。
今年一番は、クオリティーの高さと、ゴージャス感で「横浜市イギリス館」
かなと思いました。
温かみのある照明がアンティークの装飾を映えさせる夕方がゴールデン
タイムだそうです。
ご覧になるなら暗くなってくる閉館(17:00)に近い時間が良いと思います。
「金繕いの本」購入出来ます
拙著「大切なうつわを直したい 金繕いの本」が当HPから
購入出来るようになりました。
Amazonで在庫切れ、入荷時期未定が続いています。
よろしかったらご利用下さい。
メインメニューの「書籍」か、「出版のお知らせ」をクリックして
頂くと、購入ページに入ります。
購入代金の銀行振込を確認してから郵送となりますので、確認メールに
ある銀行口座に購入代金をお振込下さい。
なおご要望の欄に「サイン希望」とご記入頂ければ、サインをして
お送り致します。
ご検討をどうぞよろしくお願い致します。
完成直前の悲劇
洋食器に多い縁の金彩ですが、うっかり電子レンジにかけて
しまうとスパークし、金彩が点々と焼き切れます。
この場合、まず下準備をして欠損となった部分を埋めます。
その後また下準備の上、金箔を貼ります。
金箔を払って、来月はみ出しを処理したら完成…
というところで、取り落としてしまわれました。
金繕いの教室に来て、器を破損させてしまうのは珍しくはない
のですが、完成目前では残念過ぎます。
どうぞお手元に気をつけて、お取り扱い下さい。
クリスマスツリーコレクション2016
講師の仕事で行く先々にクリスマスツリーがあります。
まずは市川駅前です。
毎年、青のイルミネーションで彩られています。
こちらは港北カルチャーセンターの入っているショッピング
センターの吹き抜けを生かした7Mのツリーです。
それぞれの景色があって、ついつい撮影してしまいます。
春慶塗りの直し
NHK学園市川オープンスクールのSさんの作品をご紹介
致します。
春慶塗りの菓子鉢の塗り直しです。
春慶塗りは独特の透け感のある塗りが人気があります。
その塗りが剥げてしまうことが多く、塗り直しのご希望も多い
品です。
Sさんの菓子鉢は表層が剥げてしまっていたのが、意外に深刻で
縁から裏面まで全面塗り直しをされました。
春慶塗りは木地を黄色や赤系で染めた上に透け感のある漆が塗られて
いるので、物によって直し方の手順が変わります。
修復の際には、まず手順をご確認下さい。
上の画像のように完成してしまうと、どこに問題があったのか
わからなくなるのが漆器の直しです。
このように、どこにも触れないで持ち帰られる用意も万端になさった
ので、綺麗に完成されました。