金繕いを始める際に重要になるのは、陶器か磁器かを見極め、
下準備をするかしないかを判断することです。
よく和食器=陶器、洋食器=磁器と考えている方が多いのですが、
これは誤りです。
和食器、洋食器というのは用途の区分で、素材とはイコールには
なりません。
陶器と磁器の判別の仕方は以前のブログに書いていますが、改めて
整理してみたいと思います。
陶器は土を固めて、ガラス質の釉薬を掛けて焼成したものです。
釉薬の掛かっていない高台裏には土の茶色が見えています。
低い温度で焼かれているので、叩くと鈍い音がします。
磁器は石の粉を固めて、ガラス質の釉薬を掛けて焼成したものです。
釉薬の掛かっていない高台裏には石の白い色が見えています。
高い温度で焼かれているので、叩くと金属質の高い音がします。
陶器は下準備が必要ですが、磁器はほぼ不要です。
スムーズな出だしのために、どちらなのか判断出来るようにして
おくとよいと思います。