月別アーカイブ: 2015年6月
鉢植えのトクサ 水管理
このところトクサが枯れてしまう理由について検索が多いので、
鉢植えのトクサの水管理についてお伝えしたいと思います。
トクサが枯れてしまう原因として水やりの少なさをあげたブログを
以前書いています。
水が適度に散ってくれる地植えと違い、鉢植えには水のやり過ぎも
あり得ることもお知らせしておきます。
上の画像のように新芽が大きく育たないうちに腐ったように枯れて
しまう場合、水のやりすぎの可能性があります。
この場合、しばらく水やりを休止し、再度新芽が出てくるようになったら
水やりを再開しています。
これは私の経験則で、明確な根拠がなく申し訳ありません。
トクサは結構強い植物なので、水のやりすぎで根腐れ状態になっていても
復活してくれます。
上の画像を撮ったプランターは、水を好む藍と一緒に水をやり過ぎてしまった
ようで、しばらく水を制限してみました。
現在は新芽が順調に育つようになってきたので、徐々に水の量を増やしています。
梅雨が明けて盛夏になると、基本シダ植物なので水やりは毎日必要になり
ます。
鉢植えの場合、新芽の出る春から初夏の水やりは、状態を見ながら行った
方がよいようです。
若生おにぎり
青森のお土産として「若生(わかおい)昆布」を頂きました。
若生昆布とは薄く柔らかい1年ものの昆布のことです。
津軽半島沿岸で冬場に採取され、干してあります。
これで作ったおにぎりが、郷土料理として現地で親しまれて
います。
磯の香りが素朴な味わいです。
面白いのが、繊維に沿って食べないと噛み切れないところです。
珍しい物を楽しんで頂きました。
取り返しがつかない間違い2
取り返しがつかない間違いの第2弾です。
以前のブログにも書いていますが、紙ヤスリを使ってしまう
ことです。
紙ヤスリは硬度が高く、陶磁器は必ずキズがつきます。
ついてしまったキズは元に戻すというのは難しく、外見上の対策しか
ありません。
接着のズレを紙ヤスリでならしたなどという対応は、最悪の結果と
なります。
まず説明されていない道具は使わないことです。
わからないのに使ってしまってはいけません。
基本的にわからない場合は手をつけないで、次の教室にそのまま
お持ち下さい。
ところで陶器製の便器や洗面台の掃除に紙ヤスリをお使いになる方
は、多いのではないしょうか?
これも冒頭で説明した理由と同じで、オススメ出来ません。
まな板の漂白剤のコマーシャルで、包丁キズにばい菌や汚れが溜まって
いる画像が出ますが、便器や洗面台でも同様の状態になります。
これはどんなに細かいヤスリを使っても変わりません。
ご参考まで。
バリアフリー字幕•音声ガイド
友人の岩佐さと美さんが、フリーの翻訳家として仕事を始めるに
あたって、名刺の版下作成をさせてもらいました。
彼女の仕事の中で、とても興味深く話を聞いたのが、「バリアフリー
字幕•音声ガイド」というものです。
バリアフリーというと、建物の中で段差がないという対応をいうのが
一般的な認識だと思います。
これが翻訳の世界では目や耳に障害のある方でも映像コンテンツを楽しむ
為にサポートするものを作成する仕事だということです。
例えば目が不自由な方には、脚本のト書きのような文章を作成し、音声
ガイドとして挿入するというような対応です。
岩佐さんは、翻訳を勉強中に目の不自由な方がバリアフリー音声ガイドに
よって映像を楽しまれ、「こんなに楽しい世界があったとは!」と感動
されていたのを見て、この分野での仕事を志したそうです。
日本ではまだまだの分野ですが、アメリカではこのような対応をしたものが、
当たり前になっているのだとか。
何の不自由もない私たちが当然のように享受している娯楽ですが、それが
障害を持った方々にも同じように提供される…そんな成熟した文化を持ちたい
と思いました。
※岩佐さんの仕事にご興味を持たれた方は連絡を中継しますので、「お問い
合わせ」フォームからご連絡下さい。
取り返しがつかない間違い1
金繕いの教室では、何か失敗してしまったとしても何とかする
方法をご提案する努力をしています。
しかしそれでもどうにもならない場合がいくつかありますので、
ご紹介したいと思います。
第1弾は「目止めの手順間違い」です。
目止めとは陶器の下準備のひとつで、米の研ぎ汁を使って頂きます。
第1段階として「浸して下さい」とお願いしているのですが、これを
煮てしまう方がおられます。
これは土鍋などを購入すると、米の研ぎ汁を入れて煮て下さいと言わ
れるので、同じと思い込んでしまれているのではないかと思います。
しかし破損している器を直す金繕いでは、先に煮てしまうと取り返しが
つかないことになります。
解決方法はなく、強いて言えば一か八かの方法を試して頂くしかありません。
取り返しがつかない間違いに陥らないよう、どうぞご注意下さい。
やしゃぶし
新しく開講する成田教室の準備をしています。
教室に置いている道具箱の中には、ちょっと珍しい物も
入っています。
その代表例が「やしゃぶし」でしょう。
山歩きをする方はご存知でしょうし、クリスマスリースの材料として
ご存知の方もいらしゃるかもしれません。
実は草木染めの材料でもあります。
やしゃぶしは、カバノキ科ハンノキ属。
10月から11月に熟す果穂の形が夜叉のように見え、五倍子(ブシ)の
ようにタンニンを含むことから名前がついたそうです。
しかし道具箱になぜ入っているのか?
先日横浜•港北教室の方から質問がありましたが、金繕いの道具と
して入っているのです。
しかし少々レアなものではあります。
ご興味のある方は、教室でご質問下さい。
欠け+ヒビの手順
最近手順間違いが多いシリーズ第3弾です。
先日の接着+ヒビの時にも触れましたが、「欠け+ヒビ」でも
手順間違いが多くなっています。
このケースの場合は、ヒビを止める作業を最初に行って、それから
後日欠けの補修にかかります。
それが欠けの補修から始めてしまわれるケースが多くなっています。
もちろん手順間違いではなく、あとから気がついたということも
あるかと思います。
いずれにしても欠けの補修を先にスタートしてしまうと、ヒビを
止める作業は相当後に行わなければならなくなりますので、時間ロス
のイメージは拭えません。
ヒビがなかなか見つけにくいということもありますが、手順は
間違えない方がよろしいかと思います。
接着の手順
最近手順間違いが多いものシリーズ第2弾です。
今回は「接着の手順」に関してです。
接着とは、もともと一つだった器が割れていくつかの破片になって
しまったものを指します。
元の通りぴったり合わせるのが、目的になります。
ですので接合面(割れ口)は、接着のための新うるし以外は不要
なのです。
しかしここにも手順間違いが起きています。
恐らく欠けの手順と間違われておられるのではないかと思いますが、
接合面に新うるしを塗ってしまう方が出てしまいました。
当然ぴったりは合わなくなります。
対処方法は、塗ってしまった新うるしを削るしかありません。
これは相当に手間がかかるものです。
この間違いは、破片が小さいほど顕著なようです。
何となく「塗っておけば大丈夫」という気持ちもあるかもしれません。
しかし何の修復を行うのか、作業前に冷静に考えてみて下さい。
修復は、必要最小限の作業で終わらせたいものです。
キャリーバッグ世代交代
長年仕事の相棒だったキャリーバッグがキャスターが摩耗して
しまって、ついに引退を余儀なくされました。
なるべく実物サンプルをご覧頂けるよう、たくさん荷物を詰め込み、
いろいろな教室に出かけました。
あまりにいろいろな道具が出てくるので、「ドラえもんのポケット」
かと思われるくらいでした。
新しいキャリーバッグは、ポケットの数が減ってしまいましたが、
撥水加工で少々の雨なら大丈夫ですし、軽量化されているので、
持ち運びの負担が減りそうです。
これからも参考作品など、教室にお持ちします!