日別アーカイブ: 2015年4月7日
ボッティチェリとルネサンス展
現在渋谷•Bunkamuraミュージアムで開催されている「ボッティチェリと
ルネサンス」展に行ってきました。
ボッティチェリというと「ヴィーナスの誕生」が有名ですが、今回の
展覧会は副題に「フィレンチェの富と美」とあるように、ルネサンスの
原動力となった銀行•金融業と近代のメセナ活動の誕生をボッティチェリの
名品とからめて紹介しています。
この時代の絵画は、テンペラと呼ばれる顔料を卵白で溶いて細筆で細い線を
重ねて描く技法や、フレスコというしっくいが乾く前に顔料を水で溶き、
描いていく特殊な技法が行われていました。
上の画像はフレスコ画の「受胎告知」です。
フレスコ画は、その日描く分だけしっくいを塗り、描き直しも出来ない難しい
技法です。
それでこれだけのものを完成させるというのは、相当の技量がなければならない
というのがわかります。
展示されている他の画家と比べると、やはりボッティチェリは、その優美さと
清麗さが抜きん出ています。
このように技法の難しさ、時代背景を理解した上で見ると、西洋美術を勉強
してきたつもりになっていたことに気がつきました。
これからは新たな目で見ていきたいと思います。
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