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横浜市イギリス館のインテリア
※最初のアップ時、様式の説明について誤りがありましたので、
修正しました。(2015.3.21.)
イギリス•ウィリアム王子の来日が話題となりました。
横浜山手西洋館には、かつて英国総領事公邸だった「横浜市イギリス館」
があります。
昭和12年建築のイギリス館はコンクリート造であること、アルミサッシで
あること、シンプルなインテリアであることから、その存在価値は大きい
ものの内装の説明がなかなか難しい点がありました。
そこでボランティアとしてイギリス館のインテリア性について、2年ほど前から
調べていました。
イギリスの建築•インテリア様式に詳しい友人に教示を求めたところ、イギリスでは
公的な建築はジョージアン様式で行うことがわかりました。
ジョージアン様式とは「ジョージ1世から4世までの時代(1714〜1830年)
の建築•工芸様式」です。
建築としては左右対称のプランが特徴です。
またローマ時代の研究が進んだことによって、ローマ時代のモチーフを
使っているのも重要な点でしょう。
イギリス館が建築されたのは、昭和12年(1937)、映画「英国王のスピーチ」
のジョージ6世の時代です。
ジョージアン様式の時代から100年以上あととなります。
私の大胆な結論は「イギリス館はジョージアン様式のモダンアレンジ」という
ものです。
イギリス館のインテリアには、ジョージアン様式のモチーフがちりばめられて
いますが、それらは華麗というよりモダンです。
極東の地で、イギリス独自の様式を試したと考えてみました。
さらに平面プランや、内装ドアのデザインに√2(白銀比)が使われているのも
面白いところです。
このあたりは上吊引戸と合わせて、日本文化との融合というところでしょうか?
イギリス館を訪問されることがありましたら、私の推論があたっているかどうか
検証してみて下さい。
ちょっと違う感じでイギリス館が見えてくるのではないかと思います。