日別アーカイブ: 2015年2月12日
好きであれば
よみうりカルチャーセンター川口教室のIさんの作品を、
ご紹介致します。
形も柄も愛らしい、三つ葉型の器です。
欠けやヒビが入っていたのを、銀泥•金泥でそれぞれ仕上げられました。
ご質問があったのが、金•銀、どちらで仕上げるべきなのかということです。
これは以前のブログでも書いたかと思いますが、陶器と磁器でセオリーが
あります。
しかしこれは迷った場合に使って頂ければよいことで、基本はご自分の
好みで決められればいいのです。
その他、元々の柄に金彩が入っているなどの点を根拠にしてもいいかも
しれません。
6cm角ほどの、小さなお重の修復です。
金では器のゆらぎと合わないとお考えになり、銀泥で仕上げられました。
Iさんは、筆での仕上げに自信がないとおっしゃいます。
再三書いているように、筆に慣れていない現代人がいきなり上手に
仕上げが出来るはずがありません。
今の自分が出来る仕上げを楽しまれるのがいいと思います。
いろいろチャレンジしているうちに必然的に腕は上がります。
今の仕上げはいつか出来なくなるのです。
そう思えば愛おしいではありませんか。
Iさんは骨董、器がお好きで、教室にお持ちになる器も、修復が
難しいものをお持ちになります。
上の画像のお重の蓋など、最難関のチャレンジといえるものをなさって
おられます。
だからこそなかなか完成に近づかないともいえるのですが…
しかしお好きな気持ちが仕上げにも現れていて、とても好感度が
あります。
じれったいとは思いますが、早道を選ばれるのではなく、王道を
歩んでよい作品を作って頂ければと願っております。
カテゴリー: 生徒さんの作品