月別アーカイブ: 2014年7月
接着後はそのまま
4月から講座の受講を始めた方は、先月「接着」のカリキュラムを
なさったと思います。
宿題としてズレの調整をして下さいとお願いしました。
しかしどうしてもはみ出した新うるしが気になってしまうのか、削って
しまう方がおられます。
最悪の場合、この作業で接着したものが外れることがあります。
その場の対処方法はあるのですが、居合せなければ判断出来ません。
ズレの調整の結果、表面がきれいになるのは構いませんが、道具を使って
削るのは避けた方が賢明です。
講座でお願いしないことは、すなわちリスクが高いことなのです。
藍 急成長
暑い日が続いていますが、藍はぐんぐん成長しています。
下葉が枯れてしまっていた分、成長点が重かったのか、台風などの強風で、
横倒しになってしまったのですが、脇芽もどんどん伸びているので、よし
としています。
葉の色が濃くなって欲しいので、せっせと肥料(メネデール)を遣り、
水遣りも成長を促す夕方以降に行っています。
トクサと一緒に直射日光が当たり続けない場所に移動しましたが、さて
効果はどうでしょうか?
貝合せ用治具
金箔を貼ったハマグリ貝に、絵付けをする際に使う治具です。
これは単に直径47mmのリング型の木材を、DIYショップで購入した
だけなのです。
ハマグリ貝は座りが悪いので、絵付けをする時には不安定です。
そこでこのような木材を用意してみました。
ナプキンリングなどで代用も可能かと思います。
以前ブログでご紹介しました「飾り座布団」は、飾り付けの際に
この不安定さをカバーする為でもあるのです。
金箔は紙箱に保存
貝合せの制作の際に出る金箔のクズを保管する用に、紙箱の
用意をお願いしています。
クズというのは、上の画像に写っておりますように、薄い金箔の
破片なのです。
これを潰してしまうと金塊になってしまう為、ふわふわとした状態の
まま保存する箱が必要になります。
これに対し「タッパウエアでは駄目ですか?」という質問が参りました。
答えは「駄目です。」
これは以前のブログにも書いていますが、静電気が起きて、タッパウエアに
金箔が貼り付いてしまうからです。
金箔貼りのタッパウエア…望まれる方はおられませんよね?
クズになっても、いろいろ利用出来る金箔です。
次に使いやすいよう、ご面倒でも紙箱をご用意下さい。
箔はさみを研ぐ
箔はさみの研ぎ方について、ご質問がありました。
以前のブログでご紹介しましたように、箔はさみは竹製です。
自然素材の為、1本1本作りが違います。
購入の時点で、きちんと金箔が保持出来る形状かチェックして
います。
また教室でお渡しする前に竹の繊維がほつれたり、金箔が引っかかる
ようなざらつきがないように紙ヤスリで整えています。
その後お使いになるにあたっては、大きく整える必要はないと思いますが、
先に手油が付いたり、新うるしが付いたりすると、金箔がくっついて
作業がしにくくなります。
その場合は紙ヤスリで整えればよいのですが、注意する点がいくつか
あります。
実演をご覧になるのが早いと思いますので、教室でご確認下さい。
本日の画題 ピンクスター
ロータリーの藤
今日はNHK文化センター千葉教室の日でした。
JR千葉駅駅前ロータリーは、藤棚になっています。
藤棚といっても高さがあり、近未来的なデザインです。
花の時期はもちろんいいのですが、緑が深くなるこの季節も美しい
です。
気温が高くなった今日のような日には、この緑を見ると清々しい
気持ちになります。
蒔絵を楽しむ
金繕いの講座では仕上げの技術を深めるため、蒔絵のバリエーション
もお教えしています。
ご紹介するNHK学園市川オープンスクールのMさんの作品は、その
蒔絵のバリエーションをいろいろ楽しまれたものです。
特に直描きした桜の花びらが、筆の勢いがあって、とても素晴らしい
のです。
ご本人のセンス、お人柄が感じられて、気持ちのよい作品に仕上がり
ました。
仕上げの方法は、このように蒔絵として応用可能なものです。
器の疵を隠すばかりでなく、積極的に行って頂ければ、また違う
作品作りが出来るかと思います。
陶器が得意
今日はNHK学園市川オープンスクールのKさんの作品をご紹介
致します。
欠けを金泥で仕上げられています。
唐津焼の釉薬に、金泥がとても合っています。
金泥というと派手さを敬遠される方もいらっしゃいますが、器に
よっては馴染んでくれる場合もあります。
Kさんの作品は、その好例でしょう。
仕上げの蒔下漆が厚塗りの傾向があるというのが、Kさんご本人の
反省の弁ですが、それが陶器には合うようです。
確かに陶器は釉薬にゆらぎがありますので下地が平滑に出来て
いなくても問題ありませんし、厚塗りがかえって福々しく見えます。
陶器で問題なく仕上げができるようになったら、是非磁器でも納得の
いく仕上げが出来るようにチャレンジして下さったらと思います。
ビニール製アームカバー
本漆の作業で、どうしても腕まで本漆に触れてしまう可能性がある
ものがあり、長いゴム手袋を探していました。
そうしたところ、100円ショップで「ビニール製アームカバー」を
発見しました。
細長いビニール袋の上下にゴムが入った感じです。
早速使ってみたところ確かに安全に作業は出来ましたが、この季節
ですからサウナスーツのような状態になってしまいました。
何とも悩ましいですが、安全には換えられません。
しばらくこのアームカバーを試してみるつもりです。