月別アーカイブ: 2014年5月
藍 順調に生育中 2014
発芽した藍は、順調に生育しています。
先日のブログで、発芽率が60%と書きました。
市販の種は保証発芽率というのがあるそうで、これが80%だと言います。
それからすると自家製の種が60%というのは、まずまずのようです。
今後はもう少し大きく育ったところで、株を選んで大きいプランターに
移植します。
あとは水やりとアブラムシに注意して、8月下旬には第1回目の生藍染めが
出来る予定です。
花材 ヤマボウシ
先日の花活のお稽古で使ったのが、ヤマボウシです。
初夏の5〜7月に花(総苞)を咲かせます。
同じミズキ科の「ハナミズキ」は、とても良く似た花(総苞)を
咲かせますが、花期としては少し前の4〜5月です。
ヤマボウシは楚々とした魅力がありますが、これは日本自生種だから
なのでしょうか。
私は北アメリカの原産のハナミズキより好きです。
今回の花活では、このヤマボウシにカラーとデルフィニウムを合わせて
壷に生けています。
緑に白、ブルーの爽やかな初夏の花活になりました。
窯キズ修復完成しました
2012年11月のブログでご紹介しました、窯キズの修復に
チャレンジなさったNHK文化センター柏教室のHさんの作品が
完成しました。
焼き締めに緑釉が入った大きな長皿なのですが、そこに金泥の仕上げが
圧倒的な存在感を持って入っています。
入っている位置も絶妙で、窯キズは「神の成せる技」と考えるのが、よく
わかります。
これが修復前の画像です。
裂けたように入ったヒビを独特の方法で埋めたのを、いかに美しく
整えるかが一番苦労されたところですが、根気よく取り組まれた結果、
素晴らしい作品となりました。
Hさんは、自分の作品が紹介されているのは恥ずかしいとおっしゃいますが、
その努力をたたえるためにも、皆様に見て頂きたい!
陶芸をなさっている方は、ご興味のある修復だと思います。
ご自分もなさってみたいと思われましたら、教室に器を持参下さい。
接着直後は洗わない
金繕いの講座を受講して下さっている方は、真面目で綺麗好きという
傾向があるように思います。
そのため「洗ってしまって…」というアクシデントがよくあります。
代表的な例が接着直後です。
はみ出した新うるしを削って頂くと、どうしても洗いたくなってしまう
方が出ます。
その結果、せっかく接着したものが剥がれてしまうことがあります。
お気持ちはよくわかりますが、接着後1ヶ月経っていたとしても、
接着面はデリケートです。
水が接着面にしみ込んでというような問題ではなく、水洗いする際に
いろいろ器を取り回す行為がダメージを与えると思われます。
最終的に仕上げの前に綺麗に洗浄致しますので、それまでは洗うのは
我慢して頂きたいのです。
教室でお願いしていないことは、すなわち何か問題が生じることです。
聞いていないことは教室で確認してから、なさるようにして下さい。
藍 続々発芽 2014
先週の一つ目の発芽以降、続々発芽しました。
現在蒔いた種に対しての発芽率は、60%です。
藍は1株が直径60cm、高さ60cmとかなりの大きさになるので、ベランダで
育てられる株数としては、もう必要十分なのです。
しかし蒔いた以上、出来るだけ発芽して欲しいと思ってしまうのは
欲張りでしょうか?
ダイニングテーブル de 講座 土曜日クラス
少し前にご紹介しました「ダイニングテーブル de 講座」ですが、
若いデザイナーの方をお迎えしたクラスを始めました。
工業製品のデザインをされている方達なので、物へのこだわりは
ひとしおのはず…と思うと、とても緊張しました。
初回の講座では下準備の仕方と、ホツレ•欠けの直しの作業をして
頂きましたが、とても楽しんで頂けたようで、ホッとしている
ところです。
自宅での講座だと、カルチャーセンターには持ち込めないような
作業途中の作品が見て頂けるのが良いところ。
今後平日クラスを設ける予定です。
磨き過ぎないためには
欠損を埋めてきた箇所を、怖くて磨き切れないという方もおられますが、
磨き過ぎてしまうという方が多くおられます。
女性の場合、鍋やキッチンを磨くので、どうしても磨き過ぎる傾向が
あるようです。
ではこれを防ぐのには、どうしたらいいか。
まず第1は、時間を決めて磨くことです。
タイマーを設定して、必要以上に磨き続けないようにするとよいと
思います。
テレビを見ながら作業するようであれば、コマーシャルの間だけに
するというのもいいと思います。
第2には、こまめにチェックすることです。
元々の器通りに形が戻っているか、頻繁に触って確認するのです。
この時に欠損近くを確認するだけではなく、180度離れたところから
触ってくると、客観的に確認が出来ます。
根本的な問題として、元々の形が戻っているか判断しにくいというのも
あるかと思います。
これは器の形がどのように構成されているか考えてみると、判断しやすいと
思いますが、「慣れ」も大きな要素です。
まずは第1、第2のコツを試してみて下さい。
漂白 もう少しの状態
漂白がすっきり出来ないと、ご質問がありました。
もう少しで綺麗に漂白出来る1歩手前の状態について、画像を
お送り致します。
ヒビというのは器の縁から発生していますので、縁に近いところが
開いています。
ここから漂白剤が入っていくので、汚れはヒビの終わりの方に溜まって
いきます。
ですので画像でも下の方にぼんやり汚れが溜まっているのがご覧に
なれるかと思います。
(非常にわかりにくい画像で、申し訳ありません。
画像をクリックすると、拡大表示します。)
ここまでくれば漂白はもう少しです。
汚れが抜け切る1歩手前なので、ぜひ続けてみて下さい。
ところでなぜ綺麗に漂白して頂く必要があるのか、漂白を完遂する
いくつかの方法については、教室で説明させて頂いている通りです。
ご不明の点は教室でご質問下さい。
本漆用紙類
本漆の清拭用には、様々な紙が利用されています。
特徴は紙粉が出ない、漆に影響がある含有成分がないというところです。
現在私が使っているのは「あや菊」という本来は化粧用の
ティッシュペーパーですが、漆芸用品として販売されています。
表面が滑らかで、紙粉が出ません。
しかし1枚1枚積み重ねた包装になっているので、私は作業前に
2枚づつに組んだ状態にして準備しています。
普段ティッシュペーパーのポップアップ式に慣れてしまっているので、
この作業がなかなか面倒です。
そこで代替になるものを探してみました。
こちらは業務用の製品で、クレープ加工が拭き取り性を上げています。
もちろん紙粉も出ません。
これは以前ご紹介した摺漆用紙のように、拭き漆に使えそうです。
これも同じく業務用のティッシュペーパーです。
前の物と違うのは滑らかなところです。
これが「あや菊」のポップアップ版として使えるのではないかと期待して
います。
実際使ってみたら、またレポート致します。