仕上げの範囲

欠損を埋め終わってどうするかお考えになるのが、仕上げを行う
範囲だと思います。
講座ではお好みで構いませんとお話しているのですが、これは
欠損部が平滑に埋まっていれば、仕上げの範囲はいかようにも
出来るからなのです。

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上の画像は欠損は埋め終わっており、あとは仕上げるだけに
なっている器です。

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拡大してみると、左の端ににじんだように見える部分があるかと
思います。
これは釉薬が剥がれ落ちそうになっていたのを止めてある部分です。
このにじみがある以上これも含めて仕上げをするしかないのですが、
全体の形も角張っていて、若干不自然さがあります。

しっかり平滑に下地を作りましたので、自分好みの感じに変えて
仕上げをする予定です。
この変更は仕上がった状態では、まったくわからなくなります。
極論を言えば、この欠損部を梅や桜の花の形に蒔絵をしてしまっても
構わないのです。

しかしこれはあくまでも欠損が平滑になっているからこそ出来ること。
埋め方が今ひとつであれば、仕上げの下に欠損の形がはっきりわかって
しまいます。

意匠を加えた仕上げをしなくても、綺麗な仕上げをするのには
「下地が肝心」なのです。


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