月別アーカイブ: 2013年8月

仕上げ ぞくぞく

昨日に続き、NHK文化センター柏教室の生徒さんの作品を
ご紹介します。
昨年10月から受講されているNさんの作品です。
たくさん仕上げてきて下さいました。

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このお茶碗の銀泥の仕上げは、硫化してきたら丸い染め付けの柄と
馴染むのを狙ったそうです。

他の器も単に仕上げをするだけでなく、それぞれで工夫をこらされ、
楽しんでおられるようです。

Nさんの次のステップは、きれいな仕上げということになりそうです。
このあたりはお教室でじっくりご説明させて頂きたいと思います。

 


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初めての仕上げ ヒビ

NHK文化センター柏教室で、1月から受講して下さっているMさんが
初めて仕上げをされました。

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トルコブルーの釉薬に、金泥の仕上げが鮮やかです。

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内側も綺麗に仕上げられています。

初めて仕上げされるのは、Mさんのようにヒビを直すことが多い
です。
線を真っ直ぐ描くのは難しいですが、Mさんの作品のように
思い切った線を描かれますと、拝見している方も楽しくなります。

是非積極的にチャレンジしてみて下さい。


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ランドマークタワーから

原一菜(いちな)先生の助手として入っているNHK文化センター
横浜教室は、10月期より隣のランドマークプラザに移転します。
その準備のため9月の教室はお休みになるので、本日の教室がランド
マークタワーでの最終日となりました。

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16階の教室は、冬には富士山が見えるロケーションのいい教室でした。

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長年通い慣れていることもあり、名残惜しいばかりです。

でも新しく設備等が良くなった教室で、10月期から受講を始められる方を
お迎えするのを楽しみにしています。

横浜教室で継続して受講して下さる皆様、初日は10月23日になります。
お間違えのないよう、おいで下さいませ。

 


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マグカップの把手

マグカップの把手が割れてしまった…というのは、どなたも経験が
おありだと思います。

ご紹介するのはよみうりカルチャー大宮教室のKさんの作品です。

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2分割してしまった把手を接着するだけでなく、各種補強を行って
頂きました。
銀泥の仕上げからは、これらの補強は全くわかりません。

各種の補強によって、重めの陶器のマグカップの自重に耐えるだけでなく、
中に飲み物を入れられるという、完全に使用可能な状態になっています。
その分手間はかかりますが、「使う為に繕う」という金繕いの王道です。

また複雑な形状の把手を均一に仕上げるのは、コツがいります。
Kさんは、さらにむずかしい銀に挑戦されました。
美しい仕上げと、手間のかかる技術にチャレンジされた努力に拍手です。

補強の仕方は、割れ方によりいろいろな手段があります。
把手が割れてしまったものでも、あきらめず、ご相談下さい。

お知らせ
よみうりカルチャー大宮教室の9月の講座ですが、祝日ではありますが
23日に行います。
祝日の講座日になってしまい申し訳ありませんが、ご出席をお待ち
しております。


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和様の書

現在、東京国立博物館で行われている『和様の書』という展覧会に
原一菜(いちな)先生の引率で出かけました。

和様の書パンフ

和様の書とは、中国から伝来した漢字を日本人が独自に発展させた書を
言います。
漢字自体も柔和で優美な書体を作り出しますが、一番わかりやすいのが
仮名でしょう。

時代を追っていく展示は大変わかりやすいのですが、書にあまり関心が
ない方でも織田信長、豊臣秀吉、徳川家康といった時の権力者の人柄が
窺える書には興味を持たれると思います。

かなの書に苦戦している私としては、名筆とうたわれる書を拝見出来たのは
とても刺激になりました。
また小さい色紙に書かれた書を近くで見られたのは、20時まで開館している
金曜日を選んだからかもしれません。

ところで東京国立博物館の本館は、建物としても見所があります。
まずは入り口正面の大階段です。

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映画やドラマなどでも使われていますので、ご存知の方も多いかと
思います。

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1階の15室と16室の間にあるラウンジのモザイクタイルです。
質実剛健な印象の本館で、漆喰壁に埋め込まれたモザイクタイルは
日本人の感性に合うと評価されています。

本館で展示されている『日本美術の流れ』は、平成館の和様の書展示に
関連づけているものがあります。
合わせてご覧になってみてはいかがでしょう?

『和様の書』の会期は、9月8日までです。


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生藍染め大会

生藍染めにチャレンジしてみました。
友人のKさんが、ミキサー持参でサポートに来てくれました。

①前処理 中性洗剤を入れたお湯に15分浸したあと、水洗いする。

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豆汁下地 豆乳を20倍に薄めた液に木綿のものを浸す

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② 藍を茎から刈り込み

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枯れたところが紺色になっています。
色素の元が含まれているのが、わかります。

③ 葉のみ摘んで、50g計量

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葉の量は、染める布の重さの2〜5倍必要です。
ミキサーの容量と、手早く出来る上限量(100g)がありますので、
そこから必然的に決まってくると思います。

④ 700ccの水と一緒にミキサーへ

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⑤ 1分間、ミキサーにかける

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⑥ 木綿布で漉して、染料液を作る
(ミキサーにかけて染料液を作るまでを5分以内で行う)
前処理した布を浸す

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15分間、絶えず布を動かしながら浸し染めにする

布を動かし続けるのはなかなか大変ですが、みるみるうちに色が
染まっていきます。
ここで浸らない部分が出来てしまうと、染めムラになってしまうと
思います。

⑦一度絞って広げ、空気に触れさせる
4回ほど水洗いする

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すすぐと、又、色が変化します。

⑧ タオルで絞る

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⑨ 天日に干す

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手早く乾かさないと、色がくすんでしまうそうです。

◎ 2度目の染料液、豆汁下地にもチャレンジ
手順は全く同様

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◎ 染め上がりです。

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左から
シルクストール(1回目染料液)
シルク手袋(2回目染料液)
ミニタオル(上) (豆汁下地 1回目染料液)
ミニタオル(下) (中性洗剤下地 2回目染料液)

材質、前処理、染料液使用回数で、かなり違いがあります。

やはりシルクの方が、染まりやすいのもわかりました。

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◎ ゴム手袋 色が染まっています。必須です。

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藍は徒長してしまっていた枝を根元から20cm程残して切り戻しました。
1ヶ月後くらいに枝が伸びてきたところで、もう一度チャレンジ
しようかと考えています。


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大古瀬和美さんの作品 + きぎ工房の額

アーティストの大古瀬和美さんが、あるお寺の納骨堂のために制作された
作品のハガキを、きぎ工房さんの額に入れてみました。

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たまたま大古瀬さんのアトリエのそばを通りかかった長老住職が、
大古瀬さんの作品に魅了されて納骨堂の壁画制作を依頼したという
運命的な出会いがあったと聞いています。
(詳細は大古瀬さんのHPをご覧下さい)

その美しく荘厳な作品のハガキを、ブラックウォールナットのきぎ工房
さんの額に入れてみました。

額の裏面です。

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2本の材が納めた物を押さえるのですが、材を回転させると溝から外れる
という見た目と機能を兼ねた造りになっています。

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角の造りもきれいです。

きぎ工房さんの額は、誠実なものつくりをすることの大切さを
教えてくれます。
作り手として油断のないよう、心がけて行きたいと考えています。


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100年前のピアノ

ボランティアの関係で、横浜の山手西洋館に行ってきました。
西洋館では8月末までサマーコンサートが行われています。

その中でも特にご紹介したいのが、ブラフ18番館です。
こちらには100年前のピアノがあります。

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製造は『松本楽器』。
明治21年創業で、その技術力が高い評価を受けていました。
燭台がついている外観からも、100年の経過を感じることが出来ます。

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コンサートは、このピアノが置かれているサロンで行われています。
漆喰壁の洋館に響き渡る100年前のピアノの音色は温かく、来館者
ばかりでなく、演奏者をも魅了しています。

なおブラフ18番館でのコンサートは、サマーコンサート以外でも
通年毎週土曜日の14時から『サロンコンサート』として行われています。
(演奏者によっては、ピアノを使わない場合があります。
あらかじめご確認の上、お出かけ下さい。)
100年前のピアノの音色をお聞きになってみませんか?


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お盆の修復 削る

先般から取り組んでいるお盆の修復ですが、埋めていたヒビの
部分を削ってみました。

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使用したのは、220番の紙ヤスリです。
縁の上面に少し溝が残っていますが、側面のヒビはほぼ埋まりました。

本漆は完全に硬化していましたが、念のためゴム手袋をして作業を
しています。
削りカスも、しっかり回収。
(本漆は塗る時だけではなく、削る時にもカブレの危険性があります。)

木目のアバレが出ておりガタつきがあるので、裏面を削る作業も合わせて
行いました。

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画像で言うと上下方向を軸にして、左右方向に反っています。
これを板に巻いた100番の紙ヤスリで調整しました。

トータル3時間ほどの作業時間。
ほとんどが裏面の削りでした。

あとはヒビの部分を馴染ませながら、拭き漆を行う予定です。


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生藍染め用白生地

そろそろ生藍染めが出来そうなので、白生地製品を購入しに
高田馬場にある誠和さんに出かけました。
こちちらは染色と革工芸の材料店です。

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購入したのは、左からシルクストール、シルクの手袋、綿のタオルハンカチ
です。

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基本的に絹の方が鮮やかな青に染まるようなのですが、綿も豆汁下地に
するとグリーン系の色に染まるようなので、いろいろ試してみようと
思います。

参考資料として、山崎和樹先生の「藍染の絵本」(発行:農文協)も
合わせて購入しました。

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子ども向けに作られた本なので、初心者の私にはとてもわかりやすいです。
この本で、生藍染めはスピード第一ということがわかりました。
きれいな色に染めるためには手早く作業して、布を風に当て(酸化させる)
葉に含まれるインドキシルを青色素のインディゴに変化させなければなら
ないのです。

基本のんびり屋の私は少々不安が…段取り、下準備をしっかりしなければ!


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