陶器 磁器

金繕いでは陶器か磁器かによって下準備に違いが出ます。
ですので講座の初日にご説明しているのですが、意外に
あとで迷われてしまうことが多いようです。

まずは簡単な陶器と磁器の見分け方です。

陶器とは胎が土で、低い焼成温度で焼いています。
釉薬に覆われていない高台裏には、この土が見えています。

磁器は磁石を、高い焼成温度で焼いています。
高台裏は石の白色が見えています。

磁器は胎に吸水性がないので全て下準備の必要はありませんが、
陶器の吸水性があるものについては、金繕いを始める前に準備が
必要です。

吸水性の有無の調べ方、撥水性の付け方については教室でお話
している通りに行って下さい。

ところで吸水性があると判断された陶器についてですが、疵の
内容によって下準備が不要になるものはありません。
例えば ニュウ•ヒビは下準備が不要だが、割れは必要というような
ことはないのです。

なぜなら下準備とは割れ口に撥水性をつけるのが目的だからです。
何らか破損して胎が現れているという意味では、どのようなタイプの
疵でも変わりがありません。

注 磁器でも甘手と言われる貫入の入ったものや、絵付けが剥離
しやすいものは注意が必要です。


カテゴリー: 基本のき   パーマリンク

コメントは受け付けていません。