月別アーカイブ: 2013年1月
観世宗家展
原一菜(いちな)先生に同行して、松屋銀座で行われて
いる「観世宗家展」に行ってきました。
能については門外漢なのですが、衣装の織りや染めについて
先生に教えて頂きました。
興味深かったのが、能面の裏です。
通常の展示では、なかなか見られないところ。
修復した跡があるなど、大切に伝えられてきた様子が
伺えました。
ところで能装束にもうろこ紋があります。
画像は般若ですが、装束からも何者なのかわかるように
うろこ紋が使われているのです。
ふぐ印
金繕いの教室で使用しているのが、櫻井釣漁具の新うるしです。
そのブランド名が『ふぐ印』
店舗は、東京•神田 の今川橋交差点そばにあります。
漆や薄め液、筆類はこちらで販売しています。
この直営店の他、東急ハンズや、釣り具店でも取扱いがあります。
私の方でも販売はしておりますが、月一度しかお会い出来ませんので、
お急ぎの場合は、こちらへどうぞ。
代金引換で、宅急便もしてくれます。
鶴天 or 鶴頭
タイトルは「かくてん」「かくとう」と読みまして、飾り玉の
一種です。
印籠と根付けをつなぐ紐を通して、緒締め玉として使われていました。
金繕いの町田•八王子教室で助手をなさっている成田先生が
お求めになったのを拝見して、調べてみました。
室町時代から江戸時代に海外から輸入されたこの玉は、鶴の
頭蓋骨と言い伝えられていました。
しかし近年の諸方の研究で、草食動物の歯を染めたものと判明
しました。
日本根付研究会の機関誌では、DNA分析の結果、馬の歯という
ことが判明したと論文が発表されているそうです。
ぜひこの論文(「根付の雫」60号)を拝見したいのですが、入手
方法がわかりません。
ご存知の方がおられましたら、コンタクトのフォームからご連絡
頂ければ幸いです。
ソーダライト
友人のSさんにアクセサリーを作ってもらいました。
彼女は石にこだわりがあり、組み合わせのセンスが絶妙です。
今回お願いしたのは、青い石にシルバーを合わせたチョーカーです。
この青い石は「ソーダライト」と言います。
ラピスラズリと同種の石ですが、ナトリウムが多いことから
soda(ナトリウム)の名がついたそうです。
ソーダライトは現実的な目標や夢を達成する為の意思や我慢
強さを強く高めてくれるという意味があるそうで、
新年の来訪者として素敵なものが来てくれたと思いました。
そして大粒の石の両サイドにあるのは、バリシルバー。
エスニックな雰囲気も気に入ってます。
彼女のアクセサリーは、手仕事品やフェアトレード品を扱う
『ゆすらうめ』さんで扱っています。
『ゆすらうめ』さんには、金繕いする方に興味を持って頂ける
古くて味わいのある雑貨•陶磁器もあります。
※『ゆすらうめ』さん
相鉄線•三ツ境駅から徒歩8分
木•金•土曜日の10:00〜17:00にオープンしています。
tel & fax 045-364-8299
臨時休業する場合もありますので、あらかじめお問い合わせ
の上、お出かけ下さい。
雪の青山
本日は原一菜(いちな)先生の金繕い青山教室の助手の日でした。
青山教室から見える赤坂御用地です。
昨日の積雪で早々にお休みの連絡をメールで頂いた方もありました。
お休みされる場合、私の方にメールを頂いても構わないのですが、
深夜や朝方に送られますと、チェックが行き届かない場合があります。
そのため各カルチャーセンターの方にご連絡頂いた方が、確実です。
どうぞよろしくお願い致します。
王羲之 蘭亭序
以前ブログでご紹介した王羲之の展覧会が1月22日より
東京国立博物館で行われます。
そこで現在私が臨書している蘭亭序について、お話したい
と思います。
蘭亭序とは永和9年(353年)3月3日に、王羲之が名士41人を
別荘の蘭亭に招き、曲水の宴を催して作られた詩の序文です。
28行、全324字で、草稿文であるため書き直している部分など
があります。
蘭亭序の奥深さは、書き出しがかっちりとした楷書で、
次第に行書、草書と変化して行くところです。
私がお稽古している添削の入ったもので恐縮ですが、20字と
再頻出の「之」をご覧下さい。
右から左へ文が進んでいます。
一番右の「之」は、 鋭角に筆を取り回さないと書けない楷書
です。
それが次第に軽快になり、一番左の「之」に至っては 面白み
さえ感じる草書体になっています。
このように書き進めていくと、自然に楷書、行書、草書を臨書
していくことになります。
後世の書家に多大な影響を与えた王羲之の書を学ぶ意味は大きい
と考えています。
きぎ工房の額展
先般墨流しを教えて頂いたアーティストの大古瀬和美さんの
ご紹介で、日本橋•ギャラリートモスで行われている「きぎ
工房の額展」に伺いました。
合わせて展示されている大古瀬さんの新作を拝見するのも
目的の一つです。
額と言えば絵画の印象を左右する重要な物ですが、きぎ工房•
片桐さんの制作される額は、木の美しさを最大限に引き出し、
デザインはとてもシンプルです。
モダンデザインで育った私としては、このシンプルさにとても
惹かれます。
いつか自分の仕事の発表の場で使わせて頂けたらなぁ…などと
夢を描いています。
ところでこのミニ額の群れ、愛らしくありませんか?
思わず撮影させて頂いてしまいました。
お詫び 工房名を間違えて掲載していました。
既に本文は訂正済みですが、正しくは『きぎ工房』さんです。
大変失礼しました。(2013.1.18.)
質問は…
金繕い教室にご参加頂いている方にお願い致します。
ホームページに「コンタクト」 のフォームがありますが、
こちらから質問を入れて頂くと、メールが遅延して届くなど
問題があることがわかりました。
現在はシステムを改善しておりますが、教室でご案内致しました
プライベートのメールアドレスに送って頂くのが一番確実です。
(コンタクトのアドレスは、フリーメールを使用しています。)
お手数ですが、よろしくお願い致します。
コクリコ坂から
ジブリ映画の『コクリコ坂から』がテレビ放映されましたが、
ご覧になりましたでしょうか?
この映画は昭和38年の横浜が舞台になっていますが、実在する
建物は背景になっているもの以外出てきていません。
その中でも映画の雰囲気を味わえる建物をピックアップして
みました。
主人公•海の家
場所的には山下町を臨む、県立神奈川文学館あたりと思われます。
洋館に和館併設の建物は、根岸なつかし公園•旧柳下邸があります。
クラブハウス•カルチェラタン
回廊式のアイディアソースになっているのは、山手111番館と
思われます。
全国的に見ても回廊式の洋館は、めずらしいと思います。
強いていえば背景になっていた洋館に酷似しているのが、
『ZAIM CAFE ANEX』
こちらは大正末の洋館を改装して、カフェになっています。
横浜洋館散策の折に捜してみて下さい。
以上、勝手に横浜観光大使の白鳥でした。